『スター・トレック ビヨンド』

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7月22日(金)に全米公開される新作映画『スター・トレック BEYOND』。その登場人物の性的指向をめぐり、スタートレック関係者の間で意見の衝突が起きたことが、先週末に話題になった。

(以下は、映画のネタばれを含むのでご注意下さい)

論争の的になったキャラクターは、宇宙船エンタープライズの操舵手スールー。同役を演じるジョン・チョーは、オーストラリアのHerald Sunにおいて、スールーは新作映画の中では同性のパートナーがいて、娘もいることが描かれると明かした。「(同性愛者であることを)ことさらに大きく取り上げないアプローチが気に入っています」とジョンは話している。

しかし、オリジナルシリーズでスールーを演じ、自ら同性愛者であることを明かしているジョージ・タケイが示した反応は、意外なものだった。米Hollywood Reporterでジョージは、今回の設定は、スールーを異性愛者とした(スタートレックの生みの親)ジーン・ロッデンベリーのビジョンを捻じ曲げるもので、「本当に残念です」と感想を述べている。また、ジョンやジャスティン・リン監督から設定を聞かされた時に、"スールーを同性愛者にするのではなく、新しいキャラクターを立てるべきだ"とジョージが頼んでいたことも明かされた。

上のジョージの発言に対し、スコット機関長を現在演じ、新作映画では脚本にも参加しているサイモン・ペッグは、「謹んで反論させていただきます」との声明を英Guardianで発表した。声明の中でサイモンは、「同性愛者のキャラクターを新たに導入すると、本質的な人物造形よりも性的指向が先に立ってしまう。それでは名ばかりの差別撤回ではないでしょうか」と指摘している。また、オリジナルシリーズのクルーが異性愛者であるのは、創造的選択ではなく時代の要請だったはず、とも言い添えている。

さらに、スポックを現在演じ、ジョージと同じく同性愛者であることを公表しているザッカリー・クイントも、Pedestrian.TVのインタビューでジョージに反論。「自分が演じたスールー役への思い入れは分かるけれど、2009年の映画で示されたように、これはオリジナルシリーズとは別の世界。世界中で受け入れられつつある事柄を、本作は本当に上品に描写していて、とりわけ若い人はすごく前向きな反応をしてくれるはず。ジョージもいつかはそんな反応に力づけられるのではないかと思っています」と話している。

映画の公開直前に、図らずも意見の衝突がスポットライトを浴びてしまった『スター・トレック BEYOND』。長年親しまれたキャラクターの新たな描写に、世界中のファンはどんな反応を示すのか注目したい。(海外ドラマNAVI)