厳選!2歳馬情報局(2016年版)
第7回:ダノンオブザイヤー

 6月4日からスタートした今年の2歳戦線。すでに将来性豊か若駒たちが次々に登場しているが、これから秋に向けて、さらに素質のある馬たちのデビューが増えていくことだろう。

 今週末にも、陣営が熱を込める良血馬の初陣が待っている。7月16日の2歳新馬(中京・芝1600m)でデビュー予定の、ダノンオブザイヤー(牡2歳/父ディープインパクト)だ。

 同馬は、アメリカで頂点をつかんだトップホースの血を引く1頭。母は、2007年のGIアラバマS(アメリカ・ダート2000m)を制したレディジョアン。彼女はその他にGIIとGIII戦でも勝利を挙げ、2度のGI2着という実績も持つ名牝だ。

 また、レディジョアンの弟シャックルフォードは、アメリカGIを3勝する活躍を見せた。まさに、アメリカ競馬を代表するファミリーと言えるだろう。その遺伝子に、日本のトップ種牡馬であるディープインパクトの血を加えたのが、ダノンオブザイヤーである。

 同馬を管理するのは、池江泰寿厩舎(栗東トレセン/滋賀県)。デビューを控えるこの2歳馬に対し、陣営はどんな評価をしているのだろうか。関西競馬専門誌のトラックマンがその様子を伝える。

「池江厩舎のスタッフによると、『ダノンオブザイヤーは背中が柔らかくて、フットワークが上質。ディープインパクト産駒のよさが出ており、末脚が切れそう』とのことですね。7月という早めの時期のデビューですが、『馬自身は奥の深さを感じさせるタイプで、これから成長していきそう。クラシック路線に乗せたい』と話していました」

"トレセン随一"と言っても過言ではないほど、有力馬が多数在籍する池江厩舎。その中にあっても、やはり同馬の持つポテンシャルは目を引くようだ。

 実際、デビューへ向けた調整でも、スタッフは確かな手応えを感じているという。先述のトラックマンが続ける。

「入厩当初は体の緩さが目立っていたものの、『ゲート試験に受かって本格的な調教を始めると、どんどんよくなった』ということですね。池江厩舎では、サトノクロノスという2歳馬が6月のデビュー戦を快勝しているのですが、戦前のスタッフの口ぶりは、そのときと似た雰囲気。デビュー勝ちも十分可能ではないでしょうか」

 目標に見据えるのは、来春の3歳クラシック。そのためにも、まずは初戦を白星で飾って好スタートを切りたいところ。はたして、デビュー戦でその素質の一端を披露し、見事結果を出せるのか、必見である。

河合力●文 text by Kawai Chikara