7点差を埋めていった八重山農林の踏ん張りにあっぱれ!

 3回を終えて1-8。4回を終えて2-9。ともすればコールドもあり得るような状況の下、八重山農林ナインの驚異的な踏ん張りに、高校野球のあるべき姿を見た観客も多かったに違いなかっただろう。

 先制したのは那覇。1回裏、一死一塁から3番・崎原 泰成がライト線を襲う二塁打を放つと、続く伊佐 良真がレフトへ運び先制。その後相手のエラーも絡み2点目を刻んだ。2回裏の那覇は、嘉手納 慎と宜保 優の二人に三塁打が生まれるなど打者11人を送り一挙5点を奪った。

 だが八重山農林は、2回に登野城 吉紘のタイムリー、4回には仲間 明日貴の犠飛と、目の前の1点1点を大事に返していく。そして7回、交代したばかりの相手ピッチャーが二者連続四球と制球に苦しむ中、東与那覇 明寛が右中間を破る2点タイムリー三塁打。続く舟道 克汰にも犠飛が生まれ3点を返したのだ。そして9回、一死一塁からヒットと四球で満塁とすると、登野城 吉紘のセンター前ヒットで1点。西玉得 隼が押し出し四球を選び、最大で9点差あったスコアを2点差までに詰め寄ったのだ。残念ながら最後は、再びマウンドに上がった那覇のエースの川畑 勇人の前に倒れたものの、那覇の14安打を上回る15安打をマーク。そして何より、諦めない姿勢と離島のハンディをものともしない力強さは、観る者に感動を起こさせたに違いない。

(文=當山 雅通)