ブレイクをキッカケに失ったものと、手に入れたもの。



――映画では、さまざまな人との出会いで諸星の人生が大きく変わっていきますね。もし、最初に出会ったのが実直な上司なら、諸星の人生も変わっていたかも…とも思います。綾野さんにとって、人生を左右する大きな出会いを挙げるなら?

やはり、諸星と同じように最初の出会いはすごく大きいです。その意味で、僕にとっての初めての監督、デビュー作『仮面ライダー555』(テレビ朝日系)で演出してくださった石田秀範監督との出会いは、間違いなく僕の人生を大きく左右するものだったと思います。



――「出会い」に対する綾野さんのスタンスも教えてください。積極的に自分から会いたい人に会いに行くタイプですか? それとも、会うべく人には会えるはずだと待つタイプですか?

前者ですね。以前は、待つタイプでしたが、そこも年齢を重ねて変わった部分だと思います。いまは、新しい人との出会いが楽しいですね。

――『仮面ライダー555』が2003年ですね。白石監督と初めて出会った第37回日本アカデミー賞授賞式で新人賞を受けとったのが2014年。誰もが綾野さんの存在を知るようになるまで、約10年の歳月がありました。

『クローズZERO II』が2009年で、そのときは「誰だこいつ?」って感じでした。『シュアリー・サムデイ』がその翌年にあって…そのときもまだ「こいつ、誰だよ?」って感じ(笑)。




――『シュアリー・サムデイ』は『クローズZERO II』で出会った“盟友”小栗 旬さんの初監督作ですね。同作に出演されたキャストのみなさん(小出恵介、勝地 涼、鈴木亮平、ムロツヨシ、吉田鋼太郎ほか)は、綾野さんを含め、いまでは押しも押されもせぬ人気俳優です。

そう考えると、やはり小栗 旬ってスゴイですね(笑)。僕がようやくみなさんに名前を知っていただけたのは、NHKの朝ドラの『カーネーション』(2012)です。そこで「こんなヤツがいるのか」と認知していただけて、一気に仕事は増えました。

――ここ数年、ドラマに、映画と数々の話題作に出演されています。もはや“ブレイク”という状態を過ぎ、安定して常に求められるようになっているように思いますが、ご本人はいまの状況をどう受け止めていますか?

最初のうちは自分が「売れている」とか「ブレイクしている」なんてことを考える余裕もありませんでした。とにかく目の前にある仕事を懸命にやることしかできなくて…。そうこうしているうちに、明らかにいろんなことが変わってきました。

――綾野さんご自身以上に、環境や周囲の反応のほうが大きく変わったのでは?

やはりプライベートも制限されるし、SNSの発達でいつでも見られていると言っても過言じゃない状況で(笑)、失ったものも多いとは思います。でも、僕は認知していただけたことで手に入れたもののほうが圧倒的に多いです。




――売れることで得た、一番大きなものは何ですか?

まず何より、面白いお話のオファーをいただく機会が増えました。正直、僕はある種、プライベートにこだわらない。良い作品に巡り合うチャンスが増えるって役者にとって何より嬉しい。そのために努力してきて、それには売れるしかないってことも知っていた。いまは素直に「売れるっていいことだ」って思います。

――これだけ忙しい日々の中で、オフの時間で大切にしていることはありますか?

会いたい人に会うこと。それだけです。人と会うとき、僕は事前に「1週間後、休みだから遊ぼう」と約束することはなくて、すべて当日に決めます。「こいつに会いたい」と思ったらすぐ電話します。逆に呼ばれることもあるし、そうしたら行ってみます。「人と会うこと」って僕にとっては癒やしであると同時に、ライフワークだと思っています。



【プロフィール】
綾野 剛(あやの・ごう)/1982年1月26日生まれ。岐阜県出身。A型。2003年、『仮面ライダー555』(テレビ朝日系)で俳優デビュー。2007年、音楽監督も兼任した『Life』で長編映画初主演。『クローズ ZERO II』、『シャニダールの花』、『白ゆき姫殺人事件』、『そこのみにて光輝く』、『ルパン三世』など、オリジナル脚本から人気漫画の原作まで多数の作品に出演。NHKの連続テレビ小説『カーネーション』、大河ドラマ『八重の桜』(NHK)、『最高の離婚』(フジテレビ系)、『コウノドリ』(フジテレビ系)などTVドラマでも幅広い役を演じている。2016年は4本の実写映画が公開。人気ゲーム『FINAL FANTASY』の劇場版3Dアニメーション『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』の声優を務めることも発表された。6月末日に開催される「第15回ニューヨーク・アジア映画祭」にてライジング・スター賞を受賞する。
【公式サイト】http://tristone.co.jp/ayano/


■映画『日本で一番悪い奴ら』
6月25日(土)ロードショー
公式サイト:http://www.nichiwaru.com/

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■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:6月15日(水)12:00〜6月21日(火)12:00

■当選者確定フロー
・当選者発表日/2016年6月22日(水)
・当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し)のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから6月22日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。6月25日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

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