ーあなたが私にくれたもの♬ 白い真珠のネックレス♬ー

JITTERIN'JINNの「プレゼント」という恐ろしい曲をご存知だろうか。

ひたすら「彼にもらったもの」を謳う、1990年に発売されたバブル期の名曲である。

時は移り変わり、2016年の東京。

東京人は恋人にどんなプレゼントを贈っているのだろうか?

自分が恋人の誕生日やクリスマスにプレゼントを贈る際に、悩むことは多いであろう。聞きたいようで、なかなか聞けない男女のプレゼント秘話。その中身を実際に物語と共に披露する。


夫婦円満の秘訣はやはりプレゼント?夫が妻へ贈ったセリーヌのバック


「最近夫からプレゼントされて嬉しかったのは、このセリーヌのバックです。」

音楽関係の会社に勤める葵さん、33歳。ほっそりとした長身と白く美しい肌が印象的なかなりの美人だ。ご主人は同い年で、同業他社に務めている。

「結婚をしてもう5年目になります。昔はブランド物もよく持っていましたが、結婚してからあまり買うことがなくなりました。このバックは、“たまには贅沢しなよ”と夫が誕生日にくれたんです。嬉しいのはもちろんですが、ブランド物は気が引き締まるし、たまにはいいですね。」

葵さんは幸せそうな笑顔で語る。円満な夫婦関係を保つ秘訣の1つとして、やはりプレゼントは重要に違いない。
若気の至り?脚長おじさんにやたらブランド品を貢がれた20代


「今思えば若気の至りですが、20代前半に社長系の食事会で出会ったお金持ちのおじさんに何故かやたら好かれてしまって、よくブランド物を買ってもらいました。」

優しいただの脚長おじさんのような男性で食事以上の付き合いはなかったというが、デートはいつも銀座で待ち合わせ、まずブランドショップで買い物をする。そして『久兵衛』や『ロオジエ』、『うかい亭』など名立たる高級レストランで食事。最後はタクシー代を多めにもらって帰宅するのが常だったそうだ。

「いや、本当に食事のみですよ。良い人でしたけど、私基本的におじさんって無理なんです(笑)」

エルメスやヴィトンのバック、シャネルやヴァンクリーフ&アーペルのアクセサリーなど、脚長おじさんにはかなりの量のブランド品をプレゼントされたというが、結局あまり思い入れのない品は歳をとるにつれてほとんど売ってしまったという。元々、葵さんはブランド欲も強い方ではないらしい。

このカルティエの時計は、その中でたまたま1つだけ残っていたものだ。

「おじさんには娘が1人いて、かなり嫌われていて口もほとんど聞いてくれないと言っていました。この時計は誕生日に貰ったのですが、少し前に娘にも時計をプレゼントしたらしいんですよ。でも全く反応がなかったから、私が喜ぶのが本当に嬉しいと言っていました。」

その時おじさんの見せた痛々しく哀しい笑顔が印象的で、葵さん何となくこの時計だけは手放せなくなってしまったという...

ストーカーまがいのIT若社長から贈られた、ティファニーの豪華指輪の切ない行く末とは?


「あとはそうですね、20代半ば、それも友人に誘われた何かのパーティでしたが、当時ちょっと有名だった若いIT社長に恐いくらい熱心に口説かれて、断れない状況になってしまったことがあるのですが...」

葵さん曰く、そのIT社長は財力と権力を振りかざし、かなり強引な口説き方をした。会社や家にまで毎日のように押しかけ、ほとんどストーカーのようであったという。

「死んだ魚のような目をした人でした。頭がすごく良いらしいのですが...」

そんな彼からもらったのは、ダイヤがゴロゴロとついた、まるで婚約指輪のようなティファニーの指輪。

「ドライブ中に、急に渋谷の西武の前に車を停めて、“ちょっと待ってて”って言われ、戻ったときに乱暴にティファニーの袋を渡されました。その時は嬉しさよりも恐い気持ちが勝っていたので困りました...」

美しい女は、欲せずにいても勝手に高級品が寄ってきてしまうものだろうか。羨ましいような、しかしモテる美女も大変である。

その後IT社長とは友人を介して無事別れられたというが、薬指にしか付けられない豪華な指輪はすぐに売ることにした。モノに執着のない葵さんは、いらないブランド品はすぐに売ってしまうらしい。

「1度、よく行く質屋さんの対応がいつもに比べてやけにいいな、と思ったら、某ワイドショーの質屋特集で隠し撮りされていたことがあります(笑)帰りがけにドッキリのように取材の人に話しかけられて、若い女の子が高級ブランド品を売りに来る理由をインタビューさせてくれと言われました。もちろん断りましたけど!」

ちなみに、ティファニーの指輪を売ったお金は、次に付き合った純朴な同い年の彼氏への誕生日プレゼントの資金となった。

「そのお金で、ボッテガのお財布とベルトを買ってあげました。喜んでくれて嬉しかったです。」

優し気に微笑む葵さんから、罪悪感は一切感じられない。
「これで丸く収めてください」元カレが仲直りの代償に送ったポンテヴェキオのネックレス


「これは、今の旦那の前に付き合っていた元カレにもらったモノです。」


ダイヤが豪華に散りばめられたこのネックレスは、ポンテヴェキオのもの。よくケンカをしてしまう関係だったという元カレは、仲直りの際にはいつも何かしらプレゼントを持って現れたそうだ。

「いつもブランド物というわけではなく、お花やお菓子だったり、彼は仲直りの度に手土産を持っていました。これは最後の別れ際の大喧嘩のときにもらったもの。丸くて可愛いネックレスだね、と言ったら、“どうかこれで丸く収めてください”って言われました。結局収まらずに別れたのですが(笑)」

破局はしたもののそのセリフが忘れられず、このネックレスは思い出と共に大切に保管しているという。

いよいよ登場。ジュエリーやバッグよりも嬉しいモノとは...?
家電用品>アクセサリー?何より自慢のダイソン製品コレクション


「私自身がプレゼント...というか夫と2人で贈り合っているのは、ダイソンの家電用品です。」


休日にダイソンのショールームに行くのが趣味だという程、ダイソンのファンである葵さんご夫婦。扇風機や加湿器、そしてもちろん掃除機も、すべてダイソンで揃えているそうだ。

「ダイソンはインテリアとしてもオシャレですし、家にお客様が来ると必ずと言っていいほど褒められます。我が家のダイソンは何より自慢のコレクションです(笑)」

結婚前は数々のプレゼントを多くの男性から贈られてきたという葵さん。元々あまりミーハー欲のない彼女は、派手なブランド品よりも家電製品など、実用的なモノをプレゼントされるのが1番嬉しいという。


「高価なブランド品は、普段使いも出来ないし正直あまり使えないから嬉しくないんですよね...もしアクセサリーをもらうなら、アーカーとか、あまりブランドを主張しない華奢で派手すぎないものがいいです。」

その美しさとは裏腹にブランド物への興味は薄く、飄々とした雰囲気を持つ葵さん。

飾り気なく天然に美しい彼女を見ていると、ブランド物とは人のコンプレックスを隠し、自信を補うための一種のアイテムでしかないのかもしれない...などと思ってしまうのであった。

次回記事予告:【これまでのあなたが私にくれたもの♬】
vol.1:メルカリに出品中のカルティエのリング♬