熊本県内で最大震度7を観測した4月14日午後の地震は、多数のケガ人と死者を出す惨事となっている。

 熊本市をホームタウンとするロアッソ熊本は、選手とスタッフ全員の無事を報告した。その事実に胸を撫で下ろしつつも、テレビが伝える被害状況に言葉を失う。日常生活いきなり奪われた方々の痛みは、どれほどのものだろう。想像が及ばない。

 何をすればいいのか、すぐには把握できない。ただ、何もしないでいいはずがない。被災者と被災地の支援のために、サッカー界も素早く反応したい。

 週末にはJ1、J2、J3各リーグが開催される。亡くなられた方、遺族の方々への弔意を表すためにも、試合前にすべての会場で黙とうを捧げたい。JFL以下のカテゴリーでも、同じ対応が望まれる。

 ヨーロッパや南米のリーグは、事件、事故、災害などに敏感だ。サッカーとは直接的に関係のないように見えても、彼らは黙とうを捧げる。直接的か、間接的かはともかく、被害に見舞われた方がいるという現実を、重く受け止めるのだろう。

 それはつまり、自分たちの日々の活動は、直接的かつ金銭的な支援をしてくれる企業やスポンサーだけではなく、様々な立場の人によって支えられている、という認識に立っているからに他ならない。「サッカーは文化である」との自覚を、出発点にした行動だとも言える。

 熊本で避難生活を強いられている方のなかには、日頃からサッカーに関心を寄せている方もいるだろう。もちろん、サッカーに興味があるかないかに関わらず、被災者の方々への思いを表すべきだ。より直接的なメッセージの発信として、各チームの監督やキャプテンがマイクを握ってもいい。

 募金活動もすぐに行いたい。各チームには今日15日から動いてほしいし、明日はリーグ戦のメンバーから外れた選手全員を動員して、試合会場や最寄り駅などで募金活動をしてくれたら、と思う。ホームゲームが開催されないチームは、路線網の中心になる駅へ出かけて、選手たちが声を張り上げるのはどうだろうか。それが難しいのであれば、練習場でも構わない。とにかく動くことが大切だ。気持ちを行動で表すのだ。
素早く動くことも大事だし、長く動き続けることも大事である。「当事者意識」を共有していきたい。