電力小売り自由化がついにスタートした。ガス会社や携帯電話会社が先行する中、他の事業者も魅力的なサービスを提供し、顧客獲得を狙っている。

 MMD研究所は20代から60代の男女2,208人を対象に「電力自由化に関する意識調査」を実施し、その結果を3月30日に発表した。調査期間は3月17日から20日にかけて。

 それによると、「電力自由化に合わせて販売会社を選んだ」と回答した人は10.0%にとどまった一方、37.0%の人が「電力自由化についてはなんとなく理解はしているが、電力自由化に合わせて販売会社を検討するまでに至っていない」と回答。また、20.0%が「電力自由化については利用を検討したことがあるが、電力自由化に合わせて販売会社を選ぶには至っていない」と回答するなど、様子見のユーザーが多かった。

 そこで、電力会社の切り替えを検討もしくは申し込みをしていると回答した662名を対象に、その理由を複数回答で聞いたところ、「料金が下がる」(60%)、「競争によりサービスが向上する」(28.4%)に続いて、「ガスなどの他の生活関連のサービスとセットで割引が受けられる」が27.5%で3位にランクイン。さらに、「携帯電話などの他の生活関連のサービスとセットで割引が受けられる」が21.0%で4位に続くなど、ガス会社や携帯会社などを中心に、販売会社を選んでいる様子が分かった。

 しかし、電力の小売りはこのほかにもさまざまな業種の企業が取り組んでおり、自社の強みを生かしたサービスを提供している。例えば、ハウスメーカーのミサワホーム株式会社は、ミサワホームオーナー向けに電力を小売りするサービス「ミサワでんき」を提供。「ミサワでんき」では電気代に応じてポイントがもらえ、集めたポイントは自宅のメンテナンスやリフォーム費用などに使える。

 ガソリン代が安くなるのはJXグループの「ENEOSでんき」だ。「ENEOSでんき」ではENEOSカードで電気代を支払うと、ガソリンや灯油代などが割引になる。さらに、電気代に応じてTポイントももらえるので、マイカー通勤などでガソリンを多く使う人はお得になりそうだ。

 東急グループの東急パワーサプライが提供する「東急でんき」は、東急のクレジットカードで電気代を支払うと、電気料金の最大1%分のTOKYU POINTがもらえる。東急の電車やバスの利用者には、さらにポイントがもらえるキャンペーンまで用意されている。東急の電車やバスを通勤や通学などで使う人は、チェックしておきたいサービスだ。

 各電力小売り業者がそれぞれの特徴を生かし、魅力的なプランを提供している。電力会社を検討する際にはそれぞれの生活スタイルにあわせて、料金以外のサービスにも注目してみるのもよさそうだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]