「クロップのもとで、輝き切れなかった7人の選手たち」

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ドルトムント時代には多くの選手たちを開花させたユルゲン・クロップ。

リヴァプール着任後は、チームに一定の変化をもたらしたが、まだまだ移行途中の段階にある。それでも、彼はママドゥ・サコ、ロベルト・フィルミーノ、エムレ・ジャン、ナサニエル・クラインらの“ベスト”を引き出そうとしている。

そんななか、『Squawka』では「クロップのもとで大成功とはいなかった選手たち」について取り上げていた。

FW クリスティアン・ベンテケ/現リヴァプール

クロップ就任後、苦しみが続いているベンテケ。当然ながら、彼は指揮官のプレッシングシステムに合致しない。

今季リヴァプールに加わったこのパワフルなベルギー人は、25試合で7ゴールをマーク。ただ、シュート決定率は45%に留まっている。1月2日以降はフル出場がなく、クロップからはインパクトを残すためのサブとして投入されているが、それは悪影響をもたらしているように見える。

先日、ベンテケはベルギーメディアに対し、クロップの着任は自らの鈍い調子を復活させるだろうと述べたが、今のところそうはなっていない。

クロップはロベルト・フィルミーノ、ディヴォック・オリギ、ダニエル・スターリッジのほうを好んでいるように見え、それは変わりそうにない。

MF ヘンリフ・ムヒタリャン/現ドルトムント

新指揮官トーマス・トゥヘルのもと爆発しているムヒタリャン、今季はすでに9ゴール10アシストをマークしている。

シャフタールで活躍を見せた後、2013年にクロップ率いるドルトムントへ加入。だが、クロップのラストシーズンでは28試合で3ゴールに留まった。

先日、『Gazzetta dello Sport』のインタビューで、ムヒタリャンはクロップについてフットボール狂人だったと非難した。またかつては、クロップの戦術は全てカウンターとプレッシングだと言い放ったこともある。 (なお、クロップのほうはムヒタリャンは世界最高の選手のひとりだと評価している)

FW アドリアン・ラモス/現ドルトムント

彼もまたクロップ退団後に爆発した選手。ヘルタで5年間活躍した後、昨シーズンにドルトムント入りしたが、初年度はわずか2ゴールに終わった。フル出場も18試合中わずか2試合だった。

トーマス・トゥヘル新監督はこのコロンビア人FWにより信頼を置いており、すでに19試合で4ゴールをマークしている。また、UEFAヨーロッパリーグではキープレイヤーにもなっている。

FW チーロ・インモービレ/現トリノ(セビージャからローン)

アドリアン・ラモスと同時期にドルトムントに買われたインモービレ。彼もまたロベルト・レヴァンドフスキの後釜という難しいタスクに直面した。

セリエA得点王としてやって来たものの、ブンデス24試合で3ゴールに留まった。クロップは彼をインパクトを残すためのサブとしてしか使わず、2015年夏にはセビージャへとローンされた。

スペインでも8試合の出場で、2016年1月には古巣トリノへローンで復帰。ここで再び調子を取り戻し始めている。

FW チ・ドンウォン/現アウクスブルク

2013-14シーズン途中にドルトムント入りが決まっていたチ・ドンウォン。2014年7月に正式に6年契約を結んだ。

だが、この韓国人FWはトップチームでは1試合も出場することなく、5か月後に古巣アウクスブルクへ売り戻された。クロップの最もスペクタクルな(移籍)失敗のひとりであることは確かだ。また、復帰後もゴールは少なく、まだ苦しみ続けている。

MF ケヴィン・カンプル/現レヴァークーゼン

カンプルとドルトムントは最高のカップルだと思われていた。2015年1月にレッドブル・ザルツブルクへドルトムントへ加入。

だが、クロップのもとでは13試合のみの出場に留まった。主にサブ扱いで、ブンデスリーガではノーゴールに終わった。結局、1アシストを見せただけで7か月で退団。古巣でもあるレヴァークーゼンへと移籍することになった。

ロジャー・シュミットのもとではここまで18試合で1ゴール2アシストをマーク。新たな環境でよりハッピーになっているように見える。

MF レオナルド・ビッテンクール/現ケルン

1. FC Kölnさんの投稿 2016年2月10日

ドルトムントで素晴らしい監督だったクロップだが、ユースの人材を見逃したケースもあり、若きビッテンクールにもあまりチャンスは与えられなかった。

2012年にドルトムント入りしたビッテンクールだが、わずか1シーズンでハノーファーに売られた。今ではケルンの主要パートを担っており、ドルトムントファンたちは彼を手放すのは早過ぎたと悔やんでいるかもしれない。

ビッテンクール、ヨナス・ホフマン(現ボルシアMG)、モーリッツ・ライトナー(現所属)、コライ・ギュンター(現ガラタサライ)ら若いタレントたちに活躍のチャンスを与えずに除外するというクロップの決断は奇妙に見える。トーマス・トゥヘルのアプローチならよりうまく機能したかもしれない。