貴重なメイキング写真を公開 (c) 1978 RAI ITALNOLEGGIO CINEMATOGRAFICO ISTITUTO LUCE Roma

写真拡大

 イタリアの巨匠エルマンノ・オルミ監督の名作「木靴の樹」が3月26日から26年ぶりに再上映されることを記念し公開された、1970年代後半の撮影当時の貴重なメイキング写真を映画.comが入手。また、オルミ監督から、日本のファンへ宛てたメッセージが届いた。

 1978年のカンヌ映画祭でパルム・ドールとエキュメニカル審査賞を受賞した本作は、北イタリアのベルガモ地方出身のオルミ監督が、出演者全てに素人のベルガモの農民たちを起用し、幼いころ祖母に聞いた昔話をもとに、19世紀末のベルガモの農村を舞台に、貧しい生活を強いられながらも、大地とともに力強く生きる農夫たち4家族の生活が描かれる。

 メイキング写真からは、映画に登場する4軒の農家が暮す農場や家などが、セットではなくオールロケーションであることが見てとれる。また、オルミ監督は本作で撮影監督も務めており、照明機材は用いず「太陽光」と「ろうそくと油灯の光だけ」で、撮影フィルムは特殊なものを使用したそうで、19世紀末という時代を表現するために、細部までこだわったことが分かる。映画は3月26日から、岩波ホールほか全国で順次公開。

▽オルミ監督からのメッセージ

 親愛なる日本のみなさん

 長きに渡って私と私の映画を愛してくださることに、大変感謝しています。あれからもう38年も経ちますが、私たちが撮影したあの地域や農場のことは繰り返し思い出され、子どもや孫たちに語り伝えています。私が心を込めて作った映画を見るために再び劇場のスクリーンの前にみなさんが集まってくださるということを知り、とても嬉しいです。この物語は、映画に登場する少女のモデルにもなった私の祖母ベッティーナの話から生み出されました。『友』という呼び名が、どんな名誉よりも価値があると信じていますので、私の心からの親愛の情と感謝を込めてそう呼ばせていただきます。日本の友人のみなさんに、平和とすばらしい未来が訪れますように。