殺人犯と被害者の恋という最大のタブーに挑む

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 「セカンドバージン」の大石静氏がオリジナル脚本を手がけ、石田ゆり子が主演するNHKのドラマ10「コントレール 罪と恋」の完成試写会が3月25日、東京・渋谷区の同局で行われ、石田をはじめ、共演の井浦新、原田泰造、大石氏らが出席した。

 夫を失った孤独な女・青木文(石田)と、過失により文の夫を殺してしまったトラックドライバーの長部瞭司(井浦)の許されぬ恋を描く。これまでに、様々な形の“タブーの恋”を描いてきた大石氏が、殺人犯と被害者の妻の恋という最大のタブーに挑むが、大石氏は「昨今、あまり恋愛をする時代じゃないと思うんです。若い人は傷つきたくないと思っているし、大人も安定を好むっていうか。だからこそ、激しく踏み出す女性であったり、激しく求める男性であったり、テレビのなかにリアルと夢が両方なくてはいけないと思う。この世あらざるものを、このドラマの中で感じていただけたらなと思って書きました」と本作に込めた思いを語る。

 一方、大石氏の脚本作品は初出演となる石田は「大石さんの描かれる素晴らしいラブストーリーの主人公が務まるかという不安もありましたが、幸せな役をいただきました。誠心誠意、役に自分を投じてがんばろうと思いました」と意欲を明かす。さらに、大石作品の魅力を問われると「女の人の持つ本心やちょっとした毒、自分でも気づかないような女の部分を、ドラマの中でセリフとして口にした時に、自分で自分にびっくりしました。こういう気持ちになることって、あまりない。やはりすごいなと思いながら、毎日台本を読んでいます」と称賛した。

 大石作品は2度目となる井浦も、現場ではチャレンジの連続だという。瞭司は事件のショックで声を失ってしまうが「文と出会ったことで、冷え切った心に火がともされていくが、そういった心の動きだけでなく、声も同時に治っていくというのはやったことがなかったお芝居。心と体すべての再生を、丁寧に芝居にしていくことは新鮮で面白い」といい、「よくしゃべれる声を出しちゃって、急いで戻したりもしましたが(笑)。技術的なところも楽しめています」とほほ笑んだ。

 また、石田扮する文に思いを寄せる刑事・佐々岡滋を演じた原田は「石田さんが元々大好きでした」と告白。「僕に関していえば、半分ドキュメンタリーだと思ってください」と記者に呼びかけると、石田は大照れしていた。

 ドラマ10「コントレール 罪と恋」は、NHK総合テレビで4月15日から毎週金曜午後10時放送。全8回。