固定回線でもはじまった速度制限! 速度制限の主流は依然「スマホ」種類と回避する方法

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しかし、今回の光回線などの固定回線の限定的な制限以上に気にしないといけないのが、「スマホ」の速度制限だ。

スマホの速度制限は、すべてのユーザーが対象であり、制限のされ方も複雑化しているからだ。

●スマホの速度制限には3種類ある?
普段利用している、スマホやタブレットで使っている携帯電話の回線には、「速度制限」が、設けられている。

しかし、一概に「速度制限」といっても、種類があるのを知っているだろうか。

・月間総容量による制限(総量規制)
これはもっとも分かりやすいもので、1か月(1日〜月末まで)を基準に、指定されたデータ量以上を使うと、翌月まで速度制限が発生するというものだ。

契約したプランにもよるが、月間2GBから7GBといったデータ量で制限されるものが多いだろう。
通信量の上限を超えて速度制限の対象となると、当月内は、128Kbpsと非常に低速な速度での通信となるものが多い。
ちなみに、キャリアやプランによって、開始日と締め日は一定ではない・
たとえば、
ソフトバンクでは、締め日によって、「11日〜翌月10日まで」といった具合に、制限の適用日が違うので注意したい。

通信制限の適用後の解除方法は2つあり、
・一定の追加料金を支払い高速通信できるデータ量を購入する
・翌月になる

というものだ。

・短期間に大量通信したことによる制限(通信制御)
月間のデータ量が固定された速度制限とは別に、短期間に大量の通信を行うと速度制限になる場合がある。
これは1日ないし3日間に指定したデータ量以上の通信を行った場合に、一定期間の速度制限を実施する場合があるというもの。
たとえば、
1日(24時間)で366MB以上
3日で1GB以上
などといったものだ。

なお、これらは必ず速度制限が適用されるというものではなく、混雑時に優先して速度制限を行う場合があるというもの。
最近では、この短期間の大量通信による制限は撤廃する動きになってきている。

・特定の通信を対象とした制限
実はあまり知られていないものに、特定の通信やアプリを対象とした制限がある。
具体的なものとして
・音声通話やビデオ通話をメインとした通信(VoIP)
・大量のデータ通信や長時間接続をともなう通信
・動画サービスなど

といったものだ。
たとえば、
動画サイトを使っていても、「電波が安定しているのになぜか動画が止まってしまう」という場合が多いようだ。

●通信制限の対象にならない方法
動画やゲームによっては通信制限対象になってしまうと、データ通信の速度は非常に遅くなってしまい、快適とは言えなくなってしまう。

月末近い時期であればまだ我慢もできるが、月の中旬までに制限が発生した場合は、目も当てられないだろう。

そこで、そもそも制限対象にならないように管理する必要がある。

・自分が現在どれぐらい使っているのか把握する
これは最も有効な方法で、自分のスマホがどれぐらいのデータ量を消費しているのかを把握することが、抑止効果が高い。

Androidスマホであれば、「設定」→「データ通信量」などで管理できる。
iPhoneでは「設定」→「モバイルデータ通信」で状況の把握が可能だ。

また、データ通信量を管理するアプリの、
・リアルタイムな通信量のチェック
・指定した容量になったら警告してくれる

といった便利機能を使うことで、効率良く通信を管理できる。

・通信を分散させる
全ての通信をモバイルデータ通信に任せると、当然、データ通信量はうなぎのぼりに増えていく。
そこで、
・自宅ではWi-Fi通信を活用する
・外出先ではWi-Fiスポットを活用する

といった方法で、データ通信を使う回線を分散させることで、データ量が消費をおさえることができるだろう。

・大量のデータはあらかじめダウンロード
「動画観放題」「音楽聴き放題」が普通となった現在、これらをリアルタイムでネット接続して利用すれば、数日で速度制限の対象になってしまう。
そうならないためには、自宅のWi-Fi通信を利用して、あらかじめデータをスマホにダウンロードをしてオフライン再生で楽しむのが便利だ。
現在の「音楽聴き放題」サービスでは、多くのサービスがダウンロードに対応し、
「動画観放題サービスでも、「dビデオ」や「Amazon プライム・ビデオ」などがダウンロード対応している。

通信制限の種類を知り、これら対処を行うことで、困る「速度制限」とはオサラバできることだろう。


布施 繁樹