まさかの映画化!松山ケンイチが『珍遊記』を語る

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漫☆画太郎の伝説的ギャグコミックを映画化した『珍遊記』(2月27日公開)が、いよいよスクリーンに登場する。主人公・山田太郎として劇中ほぼ全裸、もしくはパンツ一丁姿で暴れまくるのが、松山ケンイチだ。お下品で破壊的ギャグが炸裂する世界観を体現するために、「だらしない体にした」という役作りの秘訣から、続編の可能性までを聞いた。

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本作は、天下の不良少年・太郎が、坊主の玄奘とともに天竺を目指して旅する姿を描く物語。「画太郎ファン」を公言する松山は、「本屋で立ち読みをして、爆笑して座り込んでしまった。絵がバッチイというか、新品の単行本のはずなのに、なんだか読んだ後には手を洗いたくなるような感じがあって。それって、他の漫画家さんには絶対にないものなんですよね。そこまで人を不快(笑)にするパワーはすごい。時間をおくとまた読みたくなってしまって、なんだか癖になっちゃうんですよね」と言いたい放題ながら、画太郎の唯一無二の魅力について楽しそうに話す。

メガホンをとるのは、『地獄甲子園』『漫☆画太郎SHOW ババアゾーン(他)』と、画太郎作品に挑んできた山口雄大監督。松山は太郎役への抜擢に「なんで僕なんですか?」と聞いてみたそうだが、「やらなそうなヤツがやるから面白いんじゃないの」といってもらったことで、とても納得がいったそう。ひとたび任されたならば、『デトロイト・メタル・シティ』のクラウザーさんにしろ、ドラマ「ど根性ガエル」のひろしにしろ、「実写化不可能」と思われた役柄にも全身全霊で応えるのが松山だ。

とりわけ今回の太郎役は、全力に加え、全裸にもならなければならない。「監督からはだらしない体にしてほしいといわれて。“男”という感じはいらないと。だからお腹を出すために、食べたりしてましたね」とポッコリとしたお腹を再現。全裸になることに抵抗はなかったかも気になるところ。すると「裸になりたかったんです」とあっけらかんと語る。「全然違う映画ですが、以前『ノルウェイの森』で裸になって、たくさん裸のシーンを撮って。『カメラの前で裸になるのはキツイな』という気持ちにちょっとなっていたら、ずいぶん裸になっていなかった。もう一回やってみようと思ったのが、本作です。もちろん、ラブストーリーもやりたいですよ(笑)」

そして「精神的な部分も真面目に取り組みました」と、内面的な役作りについて明かす。「監督のイメージでは、『七人の侍』で三船敏郎さんが演じた菊千代だったらしくて。僕は、千原せいじさんがいいんじゃないかなと思っていたんです。敵がいない感じがしますよね」。

イメージを膨らませる中、太郎の柱として感じたのが、「常識外のところで生きている強さ」。「常識をはみ出すには、いろいろなパワーや要素が必要になってくる。山田太郎はとにかく強いんですよ」と松山。その言葉通り、目の輝きをはじめ、体から発するすべてから生き生きとしたパワーを感じる太郎が完成。出来上がった作品も「原作の、人を不快にさせるパワーが実写にも出ている」と、原作ファンとしても大満足の様子だ。

共演者たちの振り切った演技も見どころだ。玄奘役の倉科カナは「ち○こ」「ケツの穴」など下ネタセリフに挑戦。松山は「今回の作品で一番大変だったのはカナちゃん。あの特殊メイクもすごいですからね。クオリティを保って、最後まで演じきってくれた」と倉科の熱演に感謝しきり。「すごくかわいらしいんですよ。処女感っていうんですかね。それでいて『ち○こ』っていうんで。すごく説得力のある言い方だったので、そういうの好きなのかもしれないですね(笑)」と玄奘役との相性もバッチリとのこと。

その他、田山涼成のじじい、笹野高史のばばあなど、まさに「癖になる」ようなキャラクター陣が続々と登場。「たぶん、雄大さんは終わらせたくないんです」と山口監督の続編への意欲を感じている松山だが、「僕はカナちゃん次第だと思っています。カナちゃんがOKしてくれるかどうか。僕はやはり、カナちゃんじゃなきゃやりたくないと思うんです」とにっこり。松山ケンイチが、頼もしい旅のパートナーを得て完成させた常識外の問題作。「子どもにも観てもらいたい」というから、ぜひ誘い合って、劇場で大爆笑してほしい。【取材・文/成田おり枝】