最近、1日中座りっぱなしの姿勢を続けると、血液がドロドロになり心臓病リスクが高まるなどの健康被害の研究報告が相次いでいる。

しかし、その多くが、被験者を長時間実験室に座らせるわけにいかず、座位時間が自己申告のため、研究の不正確さを指摘する声があった。

休憩時間を増やしても長時間座れば効果なし

そこで、オランダ・マーストリヒト大学の研究チームは、超小型の活動量計を開発、体に密着させ体調変化を計測する方法をとり、座りっぱなしの危険性を改めて確認して国際医学誌「diabetologia」(電子版)の2016年2月2日号に発表した。座位が1時間増すごとに糖尿病リスクが約2割高まるという。

研究チームが開発したのは、重量わずか数グラムの粘着シート型活動量計で、太ももに固定できる。これを装着して被験者に日常生活を送ってもらい、姿勢と座位時間が消費カロリーや心臓、睡眠などの代謝機能に与える影響を正確に調べることが可能になった。

この活動量計を1日24時間、平均年齢60歳の男女2497人につけてもらった。8日間連続で1日の総座位時間や休憩回数、連続座位時間と糖代謝や心臓機能などとの関連を調べた。すると、座位が1時間増すごとに糖尿病リスクが22%、メタボリックシンドロームのリスクが39%ずつ高まることがわかった。

リスクは、休憩の回数や長時間座位の頻度には関係なく、1日に座っている時間の合計に関係していた。つまり、途中で多く休憩したり、座る回数を小刻みにしたりしても効果はなく、座っている時間が長いほどリスクが高まるのだ。

同大のバンダール・ベルグ教授は「今回の研究は、運動をするかどうかとは独立して、座る時間の長さが糖尿病とメタボの発症に関係していることを証明しています。とにかく座る時間を減らしましょう」と語っている。