「ホース・マネー」の一場面

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 ポルトガルの鬼才ペドロ・コスタ監督の新作「ホース・マネー」の公開が6月に決定した。2014年ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞、2015年山形ドキュメンタリー映画祭大賞を受賞しており、「ヴァンダの部屋」「コロッサル・ユース」に続く、コスタ監督の新たな傑作との呼び声が高い。

 リスボンのスラム、フォンタイーニャス地区が舞台。「コロッサル・ユース」の主人公だったべントゥーラが、自身の移民経験を基に、ポルトガルのカーネンション革命やアフリカ諸国の植民地支配からの独立などの近代史を背景にしながら、ポルトガルに暮らす移民の苦難の歴史と記憶を、ひとりの男の人生の終焉とともに虚実入り混じった斬新な手法で描き出す。

 アフリカの小さな火山の島からやって来たひとりの男の人生が終わろうとするときに、どこからか手紙が届く。記憶も途切れ途切れの彼の元に、故郷の島、カーボ・ヴェルデからの知らせを伝えるために女が現れる。男は移民として日々の糧を稼ぐためにリスボンのスラムに暮らし、レンガ工場などで働いた。いまでも思い出すのは、故郷で飼っていた一頭の馬(ホース・マネー)の記憶だった。

 「ホース・マネー」は6月から、ユーロスペースで公開。