フランス料理、トルコ料理と並び、世界3大料理に数えられる中華料理。ファーストフードのような世界中で気軽に食べられるものから、高級なものまで料理の幅は幅広く、日本でも麻婆豆腐などは非常に馴染み深い料理だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 フランス料理、トルコ料理と並び、世界3大料理に数えられる中華料理。ファーストフードのような世界中で気軽に食べられるものから、高級なものまで料理の幅は幅広く、日本でも麻婆豆腐などは非常に馴染み深い料理だ。

 一方、日本料理は近年、寿司などを中心に世界各国で人気が高まっているという。米国では寿司は高級料理として認識されているが、中国メディアの壱読はこのほど、米国人にとって、日本料理と中華料理のどちらが美味しいと感じるのかを分析する記事を掲載した。

 記事はまず日中両国の料理が含まれる「東洋料理」全体について、西洋圏の人びとがどう感じているかを分析。ある学者の見解として、世界の381種の食材と1021種の味と約5万6000種類の料理を分析した結果、西洋と東洋では食材の組み合わせ方に理念の違いがあることに気づいたという。

 西洋料理の場合はチーズとトマトなど味の相性が良い食材を組み合わせるが、東アジアの場合は相性の良い食材を組み合わせることを避け、むしろニンニクとごま油などの味の相違が大きい食材を組み合わせる例が多いという。しかし、こうした理念の違いはあるものの日中の料理はともに米国の人びとに大変受け入れられているようだ。

 例えば、2009年に行われた調査では、米国にあるチャイニーズレストランの数は約4万3000店舗で、全米のマクドナルドの店舗数よりも多かったという。またある分析によれば、13年当時の米国国内における日本食レストランの数は1万7000店舗だった。では米国の人びとにとっては、日中どちらの料理のほうが美味しいのだろうか。

 米国の人びとにとって中華料理はテイクアウトしやすく、菜食主義者のためのメニューも豊富、また多彩な味を楽しめる点で好まれていると記事は説明、一方で日本料理は見た目が美しいためフォーマルな席や特別な場面で日本食レストランを利用する人が多いと論じた。

 また記事は、日本料理はとりわけ高収入の人びとや大都市に住む人びとに好まれていると説明、つまり米国の人にとってはどちらが美味しいというよりも、生活環境やシーンによってどちらを食べるかが決まるということだろう。日本料理はどちらかと言えば、スタイリッシュでフォーマルなイメージがあり、中華料理はカジュアルに楽しめるイメージなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)