中国で開発中の「J−20(殲−20)」ステルス戦闘機の新たな写真が12月26日、中国のインターネットサイトに投稿された。経緯は明らかでないが、軍の意向が反映されていると考えて間違いない。中国メディアの新浪網は同写真を分析し、「2017年の範囲も夢ではない」、「まずは東シナ海に飛ばして、日本の自衛隊や米軍、台湾軍の反応を見る」と論じる記事を掲載した。(写真は新浪網の12月29日付報道の画面キャプチャー)

写真拡大

 中国で開発中の「J-20(殲-20)」ステルス戦闘機の新たな写真が12月26日、中国のインターネットサイトに投稿された。経緯は明らかでないが、軍の意向が反映されていると考えて間違いない。中国メディアの新浪網は同写真を分析し、「2017年の範囲も夢ではない」、「まずは東シナ海に飛ばして、日本の自衛隊や米軍、台湾軍の反応を見る」と論じる記事を掲載した。

 記事はまず、新たなJ-20の写真が投稿されたの12月26日であることに注目。中国人は、政治上の何らかの行為が、歴史上の特定の日と同一または近い場合、極めて敏感に結びつけて解釈する傾向が強い。例えば日本政府が7月7日(盧溝橋事件、1937年)や、9月18日(満州事変、1931年)ごろに、中国にとって“不愉快”な言動をしたとたん、ネットに「あえて挑発した」との書き込みが多く寄せられることも、珍しくない。

 中国人にとって12月26日が毛沢東の生誕記念日であることはほぼ「常識」であり、新たなJ-20の画像を同日に広めたことも、意図的だった可能性が強い。

 新たなJ-20の特徴は、黄色い塗装が施されていたことだった。また、これまでに広まった写真の機体には「20」に2桁の数字を続けた計4桁の番号がついていたが、今回の番号は「2101」だった。

 新浪網は、塗装と番号の変化に注目し、「これまでの例から、J-20は試験飛行用原型機から、試験量産機に進化した」、「つまり、J-20の技術が、まずは確定した。極めて迅速に部隊に配備されるかもしれない」と解説した。

 さらに、外国の衛星が9月に撮影した画像からは、J-20の生産施設の建設も急ピッチであり、2015年末までに完工すると判断されたとして、「J-20の試験量産は2016年に始まる」、「生産が安定すれば、J-20の年産量はJ-10と同程度以上の14-18機になるだろう」との考えを示した。

 記事はさらに、中国空軍は「J-20の試験運用部隊をすでに編制したことを明らかにしている」として、空軍が極めて速やかにJ-20を運用することになると主張。その場合、武器類の試験だけでなくて、ステルス性能を実証することになると指摘した。

 実証方法としては、河北省蒼州にある空軍基地から離陸させ、黄海の中韓中間線の韓国側、日中中間線の日本側、さらに台湾北部を飛行させると予測。韓国軍、自衛隊、台湾軍が戦闘機をスクランブル(緊急発進)させるか、通常はない無線連絡が増えればJ-20の飛行を探知されたこと、すなわち同機のステルス性は不足していることを示し、相手側に動きがなければ、J-20は十分なステルス性を持っていると確認できたことを意味すると説明した。

 J-20の試作機はこれまで、中印国境で飛行したことがあるが、インド側に反応はなかったという。(編集担当:如月隼人)(写真は新浪網の12月29日付報道の画面キャプチャー)