生産能力の過剰や過剰在庫は中国政府が2016年も取り組まなくてはならない問題だ。中国メディアの参考消息網は24日、豪州メディアの報道を引用し、生産能力の過剰問題の解決のために痛みが生じることは避けられないと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 生産能力の過剰や過剰在庫は中国政府が2016年も取り組まなくてはならない問題だ。中国メディアの参考消息網は24日、豪州メディアの報道を引用し、生産能力の過剰問題の解決のために痛みが生じることは避けられないと伝えた。

 生産能力の過剰は中国の鉄鋼業や造船業さらにセメント製造業などで大きな問題となっている。そして生産能力の過剰は多くの「ゾンビ企業」を生んでいる。ゾンビ企業とは、経営を続けることが難しく、本来は破産・倒産しているはずの企業が銀行の融資や政府資金によってかろうじて生き長らえている企業を指す。

 報道によればゾンビ企業の多くが中国国有企業だ。これら経営難に陥っている国有企業が銀行から大量の融資を受けている一方で、民間の中小企業は銀行の融資という「希少資源」を利用することができないでいる。そのため中小企業はやむをえず金利が2桁という高利貸しを利用するという状況がよく見られる。ゾンビ企業が中小企業の発展を阻害している状況だ。

 記事は、中国政府は「つかの間の痛み」か「長期的な痛み」かのどちらかを選択しなくてはならないと指摘。もし今、ゾンビ企業を整理するならば「つかの間の痛み」で済む。しかし今後もゾンビ企業を支援し続けるなら経済全体とりわけ銀行部門に相当な悪影響が及ぶと警告している。

 癌細胞は早期発見、早期手術が鉄則だ。先延ばしにすればそれだけ苦しみは大きくなってしまう。特効薬がないのであれば、つかの間の痛みを選ぶのが唯一の方策だ。鉄鋼業などの国有企業で生産能力の過剰を解消するためには従業員の削減も必須だが、規模が大きすぎるため労働者や社会への影響を考慮するとなかなか踏み切れないというのが現状だろう。中国政府の決断がいま求められている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)