富山の人たちに長年親しまれ愛されてきたものは色々とありますが、その中でも特筆すべきは「昆布」と「富山ブラックラーメン」です。

昆布支出額日本一の富山


富山市1世帯当たりの昆布の年間支出額は全国1位という統計(総務省「家計調査」)があるように、富山ではかまぼこや昆布締め、とろろ昆布のおにぎりなど、実にさまざまなものに昆布を用います。


とろろ昆布は、昆布を酢に漬けて柔らかくしたものを削って作るのですが、このとろろ昆布のすっぱい匂いは、富山の人たちにはとても懐かしい味に感じるものなのですよ。

富山県民のソウルフード「ブラックラーメン」


1955年頃、汗をかく肉体労働者向けに醤油や塩分の濃いご飯のおかずとして食べられたラーメンが、ブラックラーメンの起源といわれています。


スープはただしょっぱいだけの味ではなくチャーシューを煮込んだ旨みもあり、黒コショウやネギのパンチのある薬味もマッチしていて、ときどきものすごく食べたくなります。

日本一に選ばれた富山県のご当地コロッケ


富山県にはユニークなご当地コロッケもあります。2013年に開催された「第1回全国コロッケフェスティバルin龍ヶ崎」で1位に選ばれた高岡市のコロッケです。

そのコロッケは2種類ありまして、まず1つ目が「ホワイトコロッケ」。
女性でも食べやすい一口サイズのコロッケが4つセットになったものです。


コロッケの中にはなんと、


ふんだんに使用されたとろろ昆布と、ごはんが練り込まれているのです。
ごはんのもっちりとした食感と、やさしい昆布の風味が楽しめます。これぞまさにとろろ昆布おにぎりコロッケと言った感じですが、もちろん酸っぱくはないのでご安心ください。

2つ目は「ブラックコロッケ」です。
ホワイトコロッケの形とは打って変わって、やたらと細長い棒状のタイプ。


そしてコロッケの中身はというと、



真っ黒!!

「松崎しげるかブラックコロッケか」と思わず称したくなる黒さですが、これはイカスミによる黒さとのことです。

気になるお味は――。

「うわっ!!これ富山ブラックの味だ!!」

しょっぱすぎない絶妙な塩加減とチャーシューを煮込んだ醤油の風味が再現されており、本当に富山ブラックラーメンの味がします。正直そんなに期待していませんでしたが、この味には驚きました。
ソースとか必要ないです。このままがいい。

濃い目の味にカリカリの衣がいいアクセントとなって、いつまでもかじっていたい気持ちになります。棒状の形が食べやすい。

コロッケの中には煮込みチャーシューが練りこまれていて、黒コショウのパンチの効いた味わいはまさに富山ブラックそのものと言えるでしょう。
これが日本一に選ばれたというのも妙に納得してしまいました。

価格はそれぞれ210円です。

これらのコロッケは、高岡市にある「道の駅 万葉の里高岡」と、立山町にある「立山あるぺん村」で食べることができます(あるぺん村ではブラックコロッケのみ販売)。

(あるのん)