北京市メディアの北京晨報は14日付で「中国人旅行客がバイキング料理を全部取る」と題する記事を発表した。同問題だけでなく、国内外を問わず旅行や行楽に出た中国人が西洋料理店で中華料理を作れと騒ぐ、ミディアムのステーキを注文した客が「切ったら血が出てきた」と文句を言い出すなど、さまざまな現象があるという。(イメージ写真提供:123RF)

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 北京市メディアの北京晨報は14日付で「中国人旅行客がバイキング料理を全部取る」と題する記事を発表した。同問題だけでなく、国内外を問わず旅行や行楽に出た中国人が西洋料理店で中華料理を作れと騒ぐ、ミディアムのステーキを注文した客が「切ったら血が出てきた」と文句を言い出すなど、さまざまな現象があるという。

 記事は、食事の際のトラブルは、場所が国外であれ国内であれ、旅をする中国人に対して「長年にわたり、ずっと続いてきた批判」と主張。

 広東省広州市内の西洋料理店で目撃した光景として、観光客とみられる中国人4人が、中華料理のブロッコリーの炒め物を作れと言い張り、従業員と激しく口論していたという。従業員がブロッコリーのグラタンなら作れるが、中華料理はできないと言うと、客側は「ブロッコリーはあるんだろ。だったらなぜ、炒め物を作れない?」としつこく食い下がったという。

 客は結局、ステーキを注文した。従業員は焼き具合を尋ねると「ミディアム」と要求した。ところが、出されたステーキにナイフを入れたとたん「血の色が残る汁が出てきた」と従業員に文句を言い始めた。

 記事は、中国人が食事をすると、「周囲の雰囲気が激変。比べようのないほどの熱気を発する。国内国外も、故郷も異郷も関係なし」と表現。中華料理店のにぎやかな様子は否定しなかったが、「西洋料理店に入って中華料理を提供せよと、自らが正しいとして意気壮大に要求。西洋料理店の雰囲気と静けさを楽しみたいいう他の客はたまらない。眉をひそめるばかりだ」と批判した。

 記事はさらに「中国人とバイキング形式の食事をすると、顔から汗が噴き出る思いをする」ことがあると指摘。出された料理を「すべて自分のもの」と考える中国人がいるからという。

 三峡下りと言えば、外国人にも人気がある旅行コースだ。ある年配の外国人夫妻が「中国人が全部、料理を取ってしまい、自分らが食堂に行ったときには残っていなかった」と苦情を言ったことがあるという。

 先に来た中国人は、料理を取れるだけ取り、自分のテーブルに乗せっていた。絶対に食べきれない量だ。外国人夫妻は食べられなかった不満に加えて、「第一、食べ物が無駄だ」と批判したという。

 タイや日本、韓国に、添乗員として旅行団にしばしば同行するという旅行会職員は、「他の国の観光客は、中国人と一緒の場所で食事をするのを嫌がることが分かった」と説明。食事のマナーがひどくて「食べ物がまずくなってしまうから」という。

 記事は、「中国は礼儀と文明の国だった」と指摘。本来は「立つ場合には立った姿の見栄え。座った場合は座った姿の見栄え。食事の際は、食べる姿の見栄え」を重んじたと論じた上で、「中国人が旅行に出た際の食費の姿のひどさは、どうして治らないのか」と疑問を示した。

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◆解説◆
 中国では、旅行や行楽の際のマナーの悪さやルール違反がしばしば問題になる。「日本人も、海外旅行がやっとできるようになった時期には、ひどかった」、「中国人のマナーも改善されつつある」との意見はある。

 たしかに、中国人のマナーは改善されつつあると言ってよい。もともと彼らには「人からどう見られるか」を極めて気にする習慣がある。一例として服装を挙げれば、1980年代から90年代までの中国人の身なりは日本人から見れば「実に野暮」だった。しかし現在は、少なくとも金銭的に余裕がある人ならば、日本人以上に服装を気にする人も、めずらしくない。

 中国人のマナー問題については、まず人数の多さという問題がある。ルール違反、マナー違反をする人の割合が減少しても、旅先にとにかく大量にやって来るだけに、目立つことになる。

 もうひとつは、中国人に見知らぬ人を「潜在的な敵」とみなす傾向が強いことだ。そのため、他人に批判されたり注意されたりした場合、精神がただちに「戦闘モード」となり、言い争い、場合によっては暴力に発展する場合が出てくる。 日本でも、ルール違反を指摘された中国人が激怒して発生した暴力事件が発生している。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)