西武が獲得したバンヘッケン[Getty Images]

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 西武は8日、アンディ・バンヘッケンと来季の契約で合意に至ったことを発表。36歳の左腕投手で、背番号はかつて工藤公康や帆足和幸といった主戦左腕が背負ってきた「47」に決定した。

 バンヘッケンはアメリカ出身の左腕投手。2002年にタイガースでメジャーデビューを果たし、2012年からは活躍の場を韓国リーグ・KBOへと移した。

 韓国では初年度から4年連続で2ケタ勝利を挙げるなど活躍を見せ、4年間通算で58勝を記録。2014年にはシーズン20勝を挙げて最多勝にも輝いている。

 近年徐々に流行の兆しを見せている韓国リーグから日本球界への移籍。「打高投低」の色が強い韓国リーグで結果を残した投手は評価が高く、また異国の地で戦うことにもすでに慣れているという点でも信頼度が高い。

 記憶に新しいのが今年からソフトバンクに加入したリック・バンデンハーク。韓国では防御率と奪三振の二冠に輝き、その実績を引っさげて日本球界へとやってきた。

 鳴り物入りで入団しながら春先はケガや外国人枠の問題もあってなかなか出番に恵まれない日々を過ごしたが、6月14日の広島戦で待望の来日初勝利を挙げるとそこから怒涛の9連勝。15戦負けなしでシーズンを終えた。

 その後もクライマックスシリーズ、日本シリーズで勝利を重ね、ポストシーズンでも土はつかず。11連勝でチームの日本一連覇に大きく貢献し、来日1年目を締めくくっている。

 ところがその1年前に「韓国最多勝」の肩書で来日しながら活躍できなかった投手もいた。巨人に入団したクリス・セドンだ。

 セドンは来日初登板となった東京ドームの広島戦でいきなり15奪三振の快投。最後の最後で完封を逃すも、8回と2/3を投げて15奪三振1失点の好投を見せた。しかし、その後は精彩を欠いた投球も目につき、3カ月ほど二軍生活を余儀なくされるなど結局4勝止まり。1年でチームを去ることになった。

 さらに前を遡ってみると、ヤクルトや巨人、ロッテで活躍したセス・グライシンガーも韓国リーグから日本へやってきて活躍した投手のひとり。抜群の制球力を武器に巨人時代の2008年には最多勝を獲得するなど、7年間で4度の2ケタ勝利を記録した。

 かと思えばグライシンガーが巨人へ移籍するタイミングでヤクルトにやって来たダニエル・リオスは、韓国リーグで22勝をマークするなど、最多勝と最優秀防御率の二冠に輝いた実績を持ちながら日本では6月に禁止薬物の使用が発覚。わずか2勝(7敗)でチームを退団している。

 バンデンハークの大当たりで再び注目を集める“韓国経由”の助っ人外国人選手。果たして、西武が獲得したバンヘッケンはどうなる?

◆ アンディ・バンヘッケン

・1979年7月31日生まれ(36歳)

・投手

・193センチ / 90キロ

・左投右打

[今季成績] 32試 15勝8敗 奪三振193 与四死67 防3.62