日本カー・オブ・ザ・イヤー「ロードスター」は何がスゴかったのか

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12月7日、『2015-2016 日本カー・オブ・ザ・イヤー』が決定、4代目となるマツダロードスター』が受賞した。

スポーツカー冬の時代にあってのフル・モデルチェンジ、受賞は何が決め手となったのだろうか?

2位は僅差でホンダ「S660」

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この度の大賞はマツダ『ロードスター』であったが、実は2位には、同じくオープンスポーツカーであるホンダ『S660』がつけていた。

その得票数は『ロードスター』442点に対し、『S660』が401点。3位のBMW『2シリーズアクティブツアラー』が177点だったことを考えると、1位と2位は僅差といっていいだろう。

マツダは、昨年のデミオに引き続き2年連続の受賞となった。

今回明暗を分けたマツダとホンダだが、いずれにしてもオープンの2シータースポーツが争ったことは興味深い。

発売前の期待度が高かったホンダ「S660」

発売前の期待度でいえば、ホンダの『S660』は相当なものであった。

ホンダで軽自動車の、ミッドシップ2シーターオープンといえば『BEAT』を彷彿とさせ、高回転自然吸気エンジンだった『BEAT』に対し、ターボエンジンを搭載する新しい軽ミッドシップは、走りの面でも余裕を感じさせた。

デザインも『BEAT』に似ており、『BEAT』復活と周囲は色めき立った。

ところがホンダは2013年のモーターショーで『BEAT』後継ではなく、ホンダ・スポーツ、Sの称号を冠した『S660』と命名した。

その徹底ぶりは凄まじく、取材の際記者が「『BEAT』後継」と言おうものなら、「これは『BEAT』後継ではありません、『S660』です!」といちいち言い直されたほどだ。

ホンダSの系譜でいえば、『S500/600/800』があり、そして1999年にデビューした『S2000』があるがどちらもフロントエンジン、リア駆動のFRである。

『S660』は後輪駆動とはいえ、エンジン搭載位置はミッドシップであり、毛色が異なる。

「ロードスター」の誇る歴史

一方マツダ『ロードスター』は4代目となる。先代のNC型は4シーターのRX-8をベースに開発されたため、シャーシが大きく重く、エンジン排気量も2,000ccまで拡大された。

もともと軽量コンパクトが売りであった『ロードスター』の持ち味がモデルチェンジを繰り返して薄らいできており、その存在感も希薄となっていた。

おりしもリーマン・ショックの影響により新型ロードスターの開発は一時凍結、その後マツダの屋台骨となる『SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ・テクノロジー)』の登場を待つこととなる。

経営状態も回復し、満を持して開発を再開した『ロードスター』は原点回帰、初代NA型を彷彿とさせる軽量コンパクト化を目標とした。

そのアプローチは地道な積み重ねであったが100kg以上の減量に成功、エンジンは1,500cc、131馬力と先代モデルの2,000cc、170馬力よりもパワーダウンしたが、軽快な走りを取り戻している。

ロードスターと『S660』の大きな違いはその歴史にあるだろう。マツダが『ロードスター』を26年間、途切れることなく連綿と生産、継続して改良してきたのに対し、ホンダは常にゼロスタートだ。

『S500/600/800』と『S2000』の間、そして『S660』にコンポーネントの共通性はない。歴史はいつもブツ切れである。

これは何も悪いことではない、海外をみてもVW『ビートル』、BMW『MINI』、『FIAT 500』などなだたる名車が現代に復活した場合は、いずれもゼロスタートだ。

BMW『MINI』、『FIAT 500』が成功したのはそのアイコニックなデザインと、根底に流れるフィロソフィー、遺伝子を受け継いだからに他ならない。

継続は力なり

マツダ『ロードスター』は手頃な値段のFRオープンカーとして、世界中で受け入れられた。

その歴史を紡ぎ、今後も続けていくことを予感させること、これが他の車にない価値に違いない。

継続は力であり、歴史である。

【参考・画像】

CAR OF THE YEAR JAPAN 2015-2016

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