風邪・インフルエンザ予防は「飲み物」から! 今すぐできる対策まとめ

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いよいよ12月、インフルエンザや風邪が流行る季節になりました。冬はお部屋もお部屋も乾燥しやすくなるので、インフルエンザや風邪のウイルスが活動しやすくなるのです。だから冬の体調管理には、手洗いうがいだけでなく、水分補給も重要になります。

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そこで今回は、冬の身体の水分補給がなぜ大切か、その理由と風邪やインフルエンザ予防に気をつけるべきことをご紹介しましょう。

水分補給が風邪やインフルエンザ対策に重要なカギを握る理由とは?

冬は夏以上に風邪対策が必要になってきます。風邪やインフルエンザ対策には、手洗いうがいが常識ですが、実は水分もとっても大切なのです。風邪やインフルエンザのウイルスは乾燥を好みます。だから、お部屋もある程度の湿度が必要なのです。

冬は暖房でお部屋は乾燥しがちですから、ストーブならヤカンを、エアコンやヒーターなら除湿機や花瓶(水のたっぷり入った花器等)をお部屋に置き、湿度を約60%程度に保つことをおすすめします。ウイルスの活動は湿度50%になると急激に弱まるというデータがあるからです。インフルエンザウイルスに関しては、湿度40%を超えると、一気に死滅率が高まるそうですよ。

とくに、風邪やインフルエンザの流行る1月〜2月は大気の湿度が50%以下になってしまいがちです。
だから、お部屋の換気だけでなく、お部屋の湿度を約60%に保つよう十分に気を配らなければなりません。

また、乾燥した人の身体だってウイルスには心地よい環境なので、ウイルスの侵入口である、喉や鼻粘膜も乾燥していると、ウイルスが喜んで寄ってきてしまうのです。

さらに、冬は夏に比べて喉の渇きを感じにくく、しかも乾燥した環境で生活しているというのに、水分補給を忘れがちです。でも、排便・排尿・睡眠のための寝汗、緊張による汗、身体から水分は出続けています。

そして、その汗は血液によって作られます。緊張してワキに汗を滲ませていても、緊張しているときは、それにも気付かず「水分補給どころではない!」なんてことも多いですよね。でも、そんな状態の時こそ水分補給が必要なのです。

汗をかくと、血中の水分が減ります。だから水分補給をしてあげないと、血中の水分がどんどん少なくなって、血液ドロドロ状態になってしまうのです。30歳半ばを過ぎると成人病のリスクも高まってきますので、成人病予防にも水分補給は重要です。

ちなみに、脳卒中や心筋梗塞が、冬に起こりやすいというデータがありますが、これは血液が水分不足でドロドロになりやすいからです。

免疫力アップに効果的な水分補給はどんな飲み物?

風邪やインフルエンザ対策のために、殺菌効果や抗酸化作用のあるドリンクも効果的ですが、ドリンクによるウイルス撃退を考えるよりも、体内の免疫力をアップさせて、ウイルスを寄せ付けない健康な身体づくりの方がおすすめです。

白血球は血液にのって全身を巡るのですから、体内の免疫力アップには血流を良くすることが一番です。
それに血流を良くすると身体も温まります。だから、身体を芯から温めてくれるドリンクは、血液をつくる成分や、血流を良くする成分が含まれたドリンクが多いのです。

身体も温まり、免疫力もアップするなんて、一石二鳥ですね。おまけに辛い冷え症改善にも役立ちます。

中でも、ホットジンジャーや焼き梅茶(網で焼いた梅をお茶の中でつぶしたもの)、ワイン・梅酒・卵酒等のアルコール類は、身体温め効果と殺菌作用、両方の効果があるので、風邪のひき始めには効果的です。

ただし、アルコール類は睡眠の妨げになる効果(利尿作用)もあるので、飲み方や量に注意が必要です。それに、ひどくなる前の体調が悪くなりかけのときの緊急処置向けだと認識しておいてくださいね。38度以上の高熱になってしまったら、もはや免疫力アップ頼みでは手遅れになってしまう恐れもあるので、早めに病院に行くことをおすすめします。

直接的に身体を温める血流促進効果の成分は含まれていませんが、リラックス効果の高いホットミルクやバナナシェイク等もおすすめです。リラックス効果が高まって血管が拡張するので、結果的に血流も良くなり、免疫力アップにつながります。

身体を温めるドリンクや身体を冷やすドリンクについては、記事「冬の『温まりすぎ』に注意! 意外なリスクと“正しい防寒対策”まとめ」で詳しく解説していますので、そちらも参考にしてください。

水分摂取で自律神経のバランスも改善?

自律神経の乱れは未病の根源です。人は寒いだけでも交感神経が緊張します。その他、ストレス社会であるため、嫌でも緊張して交感神経が活発になってしまうことばかりです。交感神経が活発な状態が長く続くと、筋肉硬直状態になって、コリや痛みが生じるだけでなく、血流も代謝も悪くなって、冷えや体調不良etc、身体に悪いことばかりです。

しかし、そんな緊張状態のときに食事や水分を摂取すると、消化器系が刺激され、それを合図に交感神経から副交感神経へと切り替わり、身体がリラックスします。内臓を動かす時ためには、副交感神経の活躍が必要なのです。

満腹になると、幸せホルモンが分泌されてリラックスできるのも、内臓を動かして消化させるために、副交感神経が活発に働くからです。でも、食べ続けるわけにはいかないので、消化器系の内臓を動かしリラックスするために、水分補給が重要なのです。

血流促進、リラックス効果アップのためには、冷たいドリンクよりも、身体を温めたり、リラックス効果の高い成分の入ったホットドリンクがおすすめです。

水分不足は免疫力低下も引き起こす?

冬はエアコンで乾燥した部屋にいることが多いにも拘らず、仕事や雑事で忙しくしていると、無意識のうちにストレスや緊張で交感神経が活発になり、自律神経が乱れがちです。

さらに緊張すると、人は無意識のうちに汗をかきますので、水分を一切取らずに集中して雑事に追われていると、自律神経のバランスも体内のバランスも崩れてしまいます。

ところで、免疫細胞は腸内でつくられています。だから、免疫力を高めるために腸内環境を整えることも大切です。

排便を促す腸の水分調節は、自律神経が支配していますので、腸内環境悪化を改善しないと、免疫力も低下してしまうのです。

それに、腸内環境の悪化は免疫力低下を招くだけでなく、内臓機能の低下、ひいては基礎代謝の低下も引き起こします。体内のデトックス効果も悪化して腸内環境は一層悪くなって、身体も太りやすくなり、免疫力は下がり、むくみやすくなって、冷え症にも悪影響が……。

こんなふうに、腸内環境の悪化は、未病のデパートのような身体をつくりだすようなものです。しかも腸内環境悪化で免疫力も低下してくるので、一冬にインフルエンザや風邪に何度も体調を崩す結果になることも。

インフルエンザの予防接種を受けたというのに、インフルエンザにかかってしまったような場合は、免疫力の低下を疑う必要があります。

ストレスをなくし、意識的にティータイムをとるように心掛けましょう。コーヒーよりも、身体を温める効果が高い紅茶・ホットミルクティーやココアの方が、がおすすめです。

まとめ

忙しい人ほど落ち着く必要があります。焦れば焦るほど無駄な動きが増えるものです。
「腹が減っては戦ができぬ!」よりも「とにかく何か飲んで落ち着こう!」という言葉を覚えておいてくださいね。

何をするにも身体が資本です。健康も美容も睡眠も全て自律神経がカギを握っています。自律神経の乱れやすいストレス社会であるからこそ、水分補給で自律神経を整え、病気知らずで快適に冬を乗り切りましょう。

もちろん、栄養バランスのとれた規則正しい食事をとることも忘れずに!