「つむぐもの」チラシ

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 役者人生50年の石倉三郎が映画初主演した、犬童一利監督の最新作「つむぐもの」のティザーチラシが完成し、特報映像を映画.comが独占入手した。

 同作は、頑固な越前和紙職人と韓国から来た勝気な若い娘が、介護や伝統工芸を通じて心を通わせていく人間ドラマ。和紙をはじめとする伝統産業が盛んな福井県丹南地域、百済時代の面影を残す扶余(プヨ)を舞台に、日韓国交正常化50年を迎えた今年それぞれの地で撮影を敢行。国際交流、伝統文化の継承というテーマを織り交ぜながら「介護」に新たな光を当て、人と人のつながりを描いたエンタテインメント作品だ。

 これまでの豪快で武闘派のイメージを封印し、介護が必要となる主人公・剛生を石倉が演じ、剛生と奇妙な友情を築く韓国人のヨナ役には、「息もできない」(08)のヒロイン役で脚光を浴びたキム・コッピが扮する。さらに、脳腫瘍で倒れた剛生を担当する介護福祉士・涼香役を、「幕が上がる」「明烏 あけがらす」など今年出演作が相次いで公開された注目株・吉岡里帆が演じていることが発表されたほか、森永悠希、日野陽仁、内田慈、宇野祥平らが出演している。

 11月22日には、約2000人の介護職員が集まり介護事業所の最優秀賞を決める「第5回介護甲子園」内で、同作の完成報告舞台挨拶と特報映像の初公開が行われ、石倉、吉岡、犬童監督らが登壇。石倉は「とにかく明日は我が身だなと。ものすごく臨場感がありました。役でやっているのか、本当になったのか分からない。もうそれぐらい熱中して演じました。暗い気持ちじゃ介護なんて出来ないから、元気いっぱいにやっていきたい。この映画で少しでも、気持ちが明るくなってくれれば」と話し、吉岡も「最初は暗いイメージがあったのですが、介護現場に行ってみたら、皆さんパワフルで元気がみなぎっていて、明るくやっているんだっていう事を、もっともっと同世代にも知ってほしい」と語った。

 昨年「カミングアウト」で注目され、今年10月に「早乙女4姉妹」が公開された犬童監督は、石倉の起用ついて「剛生という和紙職人は、誰の手も借りずに生きていく、孤高の人。その感じを背中で語れる俳優さんに演じて頂きたかった。僕たち若い製作チームの至らない部分を石倉さんに盛り上げて頂き、ケアしてもらった。映画を作る一員として、非常に勉強させて頂きました」と振り返った。「つむぐもの」は2016年春、全国で公開。