オダギリジョー、自分史上「最も美しい」。その理由とは?

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日本人画家・藤田嗣治の半生を描いた映画『FOUJITA』の初日舞台挨拶が11月14日に角川シネマ有楽町で開催され、オダギリジョー、中谷美紀、小栗康平監督が登壇。オダギリが「今までの、どの自分の演じている姿よりも美しく見えた。小栗監督のご指導のもと、あそこまでの自分の良さを引き出していただいて本当にうれしく思っている」と新境地に挑んだ完成作について、感無量の面持ちで語った。

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本作は、エコール・ド・パリの寵児となるも、日本に帰国し、戦争協力画を描く事になる藤田(オダギリ)の絵に向き合う真摯な姿勢を映し出す人間ドラマ。オダギリは「今までは『東京タワー(オカンとボクと、時々、オトン)』のと言われることが多かった。ぜひこれからは、『FOUJITA』のオダギリジョーと言ってほしい。代表作は『FOUJITA』にしてもらえればと思っています」と会場の笑いを誘いながらコメント。

自身にとっても新境地だったようだが、それは小栗監督とのタッグがこれまでの仕事とまったく違うものをくれたからだという。「小栗監督は変わった方で」と口火を切り、「『セリフに感情を入れるな』という言葉に衝撃を受けた。表情をつくって意味を限定させることを嫌っていた。それってすごく意味の深い表現の仕方だと思った」と告白。「1本の映画を通してやっていくと研ぎ澄まされていようで。セリフの一言一言に重みを感じた」とじっくりと語り、「本当に新鮮で、演技をするということの新しい意味を見たような気がした。だからこそ、(自分を)美しく感じたということ。自画自賛じゃないですよ」と説明していた。

また中谷は「オダギリさん、素敵でしたね」とにっこり。会場からも大きな拍手が上がる中、「自画自賛なさるのもごもっとも」とオダギリをからかいつつ、「私もつい見とれてしまいました。藤田の5番目の妻という役でしたが、他の奥さんに嫉妬心を覚えながら演じていました」と絶賛していた。

小栗監督は「1920年代のパリと1940年代の日本を、藤田を通して描いた作品。100年近く経っていますけど、ヨーロッパ社会とはどういう社会なのか。あるいはアジア社会はどうなのかということを、封切りの初日にパリのテロを受けて考えました」と現地時間13日夜に起きたパリでのテロについて言及。「『FOUJITA』で描いている世界も、遠い昔のことではないんだ。今に結びつく問題がこの映画の中にはあるんだと思った」としみじみと語っていた。【取材・文/成田おり枝】