ジェミノイドFに振り回されるブライアリー・ロング (C) 2015「さようなら」製作委員会

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 世界で初めて人間とアンドロイドが共演する映画「さようなら」で使用されたアンドロイド「ジェミノイドF」と、主演を務めたブライアリー・ロングの対談映像が公開された。

 「ほとりの朔子」(2013)の深田晃司監督が、劇団・青年団を主宰する平田オリザ氏とアンドロイド研究の第一人者である石黒浩氏(大阪大学教授・ATR石黒浩特別研究所客員所長)が共同で製作した演劇作品を映画化。舞台は、原子力発電施設の爆発によって国土のほとんどが放射性物質に汚染された近未来の日本。国民が次々に国外へ避難していくなか、難民である女性・ターニャ(ロング)と、その生活をサポートするアンドロイドのレオナ(ジェミノイドF)は町に取り残され、静かに最期の時を迎える。

 映像は、「映画.comの読者の皆さん」とジェミノイドFが挨拶するところから始まる。ジェミノイドFは初めてとなる映画出演を振り返り「映画の撮影は舞台のようにライブではないので、じっくり役作りができました」と余裕のコメント。舞台版でもジェミノイドFと共演しているロングは「すごく現場慣れされていて、私もおかげさまで安心できました」とその存在感に太鼓判を押しつつ、「深田監督はカットが長くてセリフが大変じゃなかった?」と切り込む。それに対しジェミノイドFは「私は1回もNGは出しませんでした」と言ってのけ、「あれ、そうだっけ?」と首をかしげるロングにかぶせ気味に「私は1回もNGは出しませんでした」と繰り返す。

 ジェミノイドFの独走はこれにとどまらず、深田監督に対しては「アンドロイドの私にオファーをしてくれるなんて、変わった監督だなと思いました」、「撮影中に深田監督にはご迷惑をおかけして……」と謙遜するロングには「そうですね」と歯に衣着せぬコメント。そのたびにあ然とするロングとのギャップが笑える映像となっている。

 第28回東京国際映画祭で上映され、英テレグラフ紙ほか、海外のメディアからも演技が称賛されたジェミノイドFは、「映画を見ていただくと、私のようなアンドロイドが身近にいるのはそう悪いものではないと感じていただけると思います。人間同士の演技とはひと味違う、人間とアンドロイドの共演にご期待ください」と自信をあらわにした。

 「さようなら」は、新井浩文、村上虹郎らが脇を固める。11月21日から全国公開。