マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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“レジェンド”が自身の経験を踏まえて「50歳現役」について語る

 今季限りで現役引退した山本昌氏が、マーリンズイチロー外野手の「50歳現役」に太鼓判を押した。今季最終戦では、50歳で引退試合のマウンドに上がったレジェンド左腕は、現在42歳のイチローが自身と同じ年齢までプレーを続けることについて「僕はできると思います」と話している。

 山本氏は今季、ジェイミー・モイヤーが保持するメジャー最年長勝利記録(49歳151日)の更新を期待されたが、白星を挙げることは出来なかった。中日の若返りを第一に考え、さらに「50歳のピッチャーが0勝に終わって、来年も現役で出来る理由がどこにあるんだ」と引退を決断。ただ、「僕の中ではこの5年変わってない」とも言う。

 40歳を過ぎてからの体の状態の変化については「あんまり感じなかったですね。日々のケアがうまくいってたんだと思います。どこかでガクンと落ちたというのは感じなかったです。どこかで来てたんだと思いますけどね。自分では感じ取れなかったのか、感じ取らないようにしてたのか、分かりませんけど」と言い切る。

 現地時間10月3日付の地元紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、イチローが50歳まで現役続行を希望していると報じていた。記事では、イチローがヤンキースに所属していた昨年、チームメートにあと10年プレーすると話していたことを紹介。同2日に本人に改めてこの話を聞くと、真実であることを認めた上で、通訳を介して「あの場にいた彼らはそれが冗談に聞こえたかもしれない。ただ、肉体的には問題ないし、その点に関しては何も障害はない」と話していたことを伝えた。

「イチローとも話しましたけど、僕はできると思います」

 イチローは本当に50歳までできるのか。山本昌氏は断言する。

「この前、その話はイチローとしましたけど、僕はできると思いますね。問題はアメリカなので、ドライなところですから、雇っていただけるかっていうことですね。それだけが問題じゃないですか。彼自身の体は動くと思います」

 今季、イチローは打率2割2分9厘、シーズン91安打とキャリアワーストの成績の終わった。6〜7月にかけて34打席連続ノーヒットを経験するなど、厳しいシーズンとなった。ただ、山本昌氏はイチロー自身がシーズン終盤に手応えを感じていたと明かす。

「シーズン終盤なんですけど、(イチローが)自分でも『これまでにないくらい絶好調の感覚がある』と言ってました。だから『それなら頑張ればいいじゃない』と言ったんです」

 打撃は低調のまま終わってしまったものの、守備、走塁では今季もハイレベルなプレーを見せたイチロー。才能あふれる若手が揃うマーリンズは、プロとして最高の手本にもなるレジェンドとシーズン終了直後に契約を延長したが、山本昌氏は来季以降も心配はないと見ている。本人にも、そう伝えたという。

現役を長く続ける秘訣は?「足に故障さえしなければ、絶対にできる」

「僕は彼には『(50歳まで)できるよ。簡単だよ』って言ったんです。『ホントですか?』って言ってましたけどね。『できる。ちゃんとダッシュが出来て、足に故障さえしなければ、絶対にできる。肩とかそういうのはそんなに変わらないよ』って。『そうですか』って彼も聞いてましたけどね」

 とにかくダッシュさえ出来ていれば、野球は何とかなります。あとは故障しないようにやれば、イチロー君が50歳までやったとしても全然ビックリしないです。それだけのものを持ってますから。技術も体も」

 現在、メジャー通算2935安打、日米通算4213安打としているイチローは来季もマーリンズでプレーすることが決定。メジャー通算3000安打まで65本、日米通算では歴代1位ピート・ローズの4256安打まで43本と迫っている。山本昌氏と同じ年齢までプレーできれば、日米通算で前人未到の5000本安打に到達する可能性も十分にある。50歳になったイチローは、どこまでヒットを積み重ねているのだろうか。