【ワシントン=島田峰隆】国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障問題)が2日に採択した核兵器の非人道性に関する新たな決議案3本のうち、日本政府は、核兵器禁止条約の交渉開始を呼び掛ける2本に棄権しました。

 日本が棄権した決議案は、オーストリアなど43カ国が提案した「核兵器の禁止と廃絶のための人道の誓い」と、南アフリカなどが提案した「核兵器のない世界への道徳的な責務」。いずれも核兵器使用の非人道性を非難し、核兵器を禁止する法的拘束力のある措置や効果的措置へ交渉や行動を求めています。

 国連日本政府代表部は「核兵器国と非核兵器国の協力に必ずしもつながるものではなく、日本のすすめる現実的かつ実践的な核軍縮のアプローチと整合性が取れないという判断から棄権した」としています。

 日本は一方で、決議案「核兵器の人道的結果」には賛成しました。同決議は2012年以来繰り返し発表されてきた、核兵器の非人道性を告発し、全面廃絶を求める共同声明に基づいた内容です。

 第1委員会は同日、核兵器の全面廃絶へすべての国が共同行動を取る決意を新たにするとした日本主導の決議案を156カ国の賛成で採択しました。日本は1994年から毎年、同趣旨の決議案を提出。今回初めて「指導者や若者らによる被爆地の訪問」の奨励を盛り込みました。北朝鮮、中国、ロシアが反対し、米英仏など17カ国が棄権しました。