厳選!2歳馬情報局(2015年版)
■第23回:ダイワウィズミー

 2008年の有馬記念(中山・芝2500m)をはじめ、GI4勝(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)の実績を残したダイワスカーレット。同世代の女傑ウオッカとしのぎを削ってきた可憐な名牝は、引退後の2009年から、繁殖牝馬として産駒を送り出している。

 同馬の子として、これまでにデビューした馬は3頭。そして今年、4頭目となる2歳馬がまもなく初陣を迎える。ダイワウィズミー(牝2歳/父キングカメハメハ)である。

 名牝の娘を管理するのは、母と同じ松田国英厩舎(栗東トレセン/滋賀県)。厩舎ゆかりの血統だけに、入念な調整が行なわれているようだ。関西競馬専門紙のトラックマンが語る。

「ダイワウィズミーが入厩したのは、今年5月。それから今に至るまで、時間をかけてじっくりと乗り込まれてきました。陣営は『母のダイワスカーレットもデビューまで厩舎で長く鍛えたので、同じような形で調整している』とのこと。『丹念に乗り込んだ分、それがレースでプラスに働いてくれれば』と話していますよ」

 偉大な母がデビューしたのは、2006年の11月19日。秋の京都競馬場だった。そしてダイワウィズミーも、秋の京都開催、11月7日の2歳新馬(京都・芝1600m)でデビューする予定だ。

 春に入厩しながらも、デビューがこの時期になった理由について、「なかなか調教タイムが速くならない面もあった」と、先述のトラックマンは指摘する。とはいえ、ここに来て、徐々に良血馬らしい一面を見せ始めているようだ。トラックマンが続ける。

「10月28日の調教では、残り200mまでモタモタしている感じだったのですが、併せた馬と並んでからはスムーズな走りを見せていました。ゴールしてからも勢いは衰えなかったようで、陣営は『このひと追いで仕上がった』と評価しています」

 すでにデビューしたダイワスカーレットの産駒3頭からは、いまだにGIはおろか、重賞戦線を賑わすような"大物"は出ていない。それでも、2番子のダイワレジェンド(牝4歳/父キングカメハメハ)は4勝を挙げ、3番子のダイワミランダ(牝3歳/父ハービンジャー)もデビュー戦を快勝するなど、素質の一端を示している。

 はたして、ダイワウィズミーは姉たちを超える走りを見せられるのか。GI4勝の母ダイワスカーレットが、繁殖牝馬として再び脚光を浴びるような活躍を期待したい。

河合力●文 text by Kawai Chikara