パズドラ公式サイトより

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 パズドラ楽しく遊んでます。最近はモンスターストライクに売上を抜かれるなど、かつての一強体制は崩れてしまいましたが、まあ流行り廃りはあるのでそれは致し方のないことです。

 ゲームとしては、運営側の様々な努力により、以前よりも遥かにパーティー構築の選択肢が増えて面白くなっていると思います。6x7盤面はダイナミックなゲーム性をもたらして、普段は使いにくいコンボ系のリーダーの活躍範囲を広げたし、覚醒ヨミやカエデ、ヘルなどのリーダースキルは新たな操作感覚をもたらしました。チャレンジダンジョンや降臨チャレンジはパズドラをプレイする機会を増やし、ランキングダンジョンもいまだ調整段階ではあるものの将来のエンドコンテンツとしての期待が持てます。

 しかし、それら様々な努力が概ね実を結んでいる一方で、努力の結果、明らかにミスってしまった、ゲームの楽しさを損なったと思しき点も幾つか……。最近のパズドラは運営側の努力量が多いため、相対的にそれらの「まずい努力」も増えてしまい、目立つんですよね。非常にもったいない。なんとかして欲しい。もうちょっと考え直して欲しい。というわけで……、

独断と偏見で選ぶ最近のパズドラのダメな点 BEST55位 ロック

 ドロップに鍵のアイコンが掛かり、変換が無効化されるギミックです。その本来の効果はさておき、とにかく見にくい。

 ヨルズなどは降臨キャラの中では優秀なスキル(Wドロップ変換+ロック)を持っているのですが、鍵が掛かると盤面が見にくくなるのでパーティー起用する時の心理的抵抗感が大きいです。せっかくの良キャラなのに、こんなことで使いたくなくなっていて、もったいない……。

4位 スキルターン遅延

 パーティーの溜めてきたスキルターンを減らして、数ターン、スキルが使えない状況を作るギミック。プレイヤーとしてはスキルを使ってワンパンするケースが多いため、「ワンパンさせない」施策の一つでしょう。

 運ゲー要素が強くなる、よろしからぬギミックです。パズドラは究極的には運ゲーなのですが、スキルには運要素をユーザー側がコントロールするという側面もあります。極端なことを言えば、どれだけパズルが上手くても一つ足りとも回復ドロップが降ってこなければ死ぬわけですが、スキルを使うことで「極端に運の悪い状況」をある程度コントロールできるわけです。「運が悪くて死んだ」ではなく、「運が悪い状況を見越して回復ドロップ精製スキルを入れなかったから死んだ」になり、理不尽感が軽減されます。しかし、スキルが使えなくなるとプレイングの比重が薄れて運ゲーの要素が強くなり、理不尽感が増してしまうのです。

 ただ、近いうちにスキルターン遅延耐性が実装されるらしく、このギミックもユーザー側で対策可能、コントロール可能となり理不尽感は薄れるのかもしれません。「重課金者だけが対策できて微課金、無課金との格差が開くのでは?」「潜在覚醒の選択肢が遅延耐性一択になってしまうのでは?」「そもそも障害を作ってから対策にお金を使わせるマッチアンドポンプなやり方はどうなんだ」などの声もありますが……これは実際に実装されるまで評価は保留しておきます。

3位 レジェンドダンジョン形式

 単純に楽しくないです。

 かつては「ローグダンジョン」の名称で開発が行われ、何らかの理由により開発延期(中止?)となった結果、レジェンドダンジョンのルールを採用したスペシャルダンジョンという形で実装されました。

 実装前の発表では「パーティーメンバーはLv1からスタート」「敵を倒すごとに経験値を得てレベルアップ」「コストによりレベルアップスピードが違う」という心踊る内容で、「これまで使い道のなかったキャラを色々試行錯誤できそうだ」「ダンジョンでドロップするザコモンスターでも活躍できるのでは?」などとワクワクさせられましたが、これが蓋を開けてみると、全く楽しくない……。

 思うに、発表時は「どこまでいけるか?」というゲーム性を打ち出していたのに対して、実際は「ここまで進めばクリアー」というゴールがハッキリ決まっていることが問題ではないかと。ゴールが決まっているので、逆算してゴールに必要なパーティーメンバーを組むことになり、「この弱いキャラでどこまで行けるかやってみる」といったニュアンスがなくなってしまいました。結局、弱いキャラに脚光が当たることは特に無く、逆に高コストキャラが使いづらくなり窮屈なゲームとなっています。「これまで使い所のなかった全てのキャラに可能性が生まれる!」と思っていたのが、「これまで使い所のあったキャラまで使えなくなった」のです。

 百歩譲ってそこまでは受け入れるとしても、さらにコストと実際の強さが見合っていないという問題が生まれます。ガチャ限に比べて使われにくい降臨キャラ、スペダンキャラは概ね高コストで、こんな時こそ使いたいのに使えない。「決して弱くはないけど他のメンツと比べるとなかなかパーティーには入れられない」代表格であるフルーツドラゴンシリーズもコスト35と意外と高くて躊躇してしまう。こんな時こそ使いたいのに!!!

「普段は使わない低コストキャラを起用して攻略しよう」ではなく、「強い割に何故かコストが低く設定されているキャラを起用して攻略しよう」という、なんだか不思議なゲームになってしまっています。

2位 ○万以上ダメージ吸収

 運営は昔から「ワンパンして欲しくない」「いろんなパーティーで攻略して欲しい」と志向しており、それ自体は良いのですが、このギミックは頂けません……。一定以上の大ダメージを与えると敵が回復してしまうギミックです。

 そもそも大ダメージを出すためには難しい条件を整えたり、難しいパズルをする必要があり、大ダメージはそれらの難関ハードルを乗り越えた先のご褒美だったはずです。なのに、乗り越えた先にご褒美がない。むしろ封殺されてしまう。ゲームとして美しくないです。

 しかし、それは「高火力パーティー以外も使って欲しい」という運営の気持ちということで受け止めるとしましょう。問題は落ちコンの存在で、プレイヤー側がどれだけ気を遣っていても、降ってきたドロップが勝手に消えて大ダメージが出てしまうことがあるのです。ある程度は落ちるドロップ量も操作できるとはいえ、最終的に運ゲーであることは否めません。

 初期の落ちコンは概ね「楽しいもの」でした。運が良ければ自分のパズルの力量以上の大ダメージが発生して気持ち良い。倒せないと思った敵が倒せて嬉しい。運要素が気分をアゲる方向に作用していました。それが敵がダメージを受けて発狂するようになり、大ダメージを根性で耐えて逆襲するようになり、どんどん落ちコンが理不尽な死をもたらすストレス要因と化していき、○万以上ダメージ吸収のギミックでそれが顕著になった感があります。

 落ちコンとどう付き合うか、はパズドラの重要課題の一つで昔から存在はしていたのですが、○万以上ダメージ吸収でそのマイナス側面が浮き彫りになった感があります。

1位 お邪魔耐性、毒耐性殺し

 個人的に今のパズドラの最大の問題はこれ!!! 「いや、他に色々あるだろ」「○万以上ダメージ吸収の方が問題だろ」と思われるかもしれません。ですが、これは「問題になるケースが少ない」だけで、理不尽さで言えばダントツだと思います。

 覚醒のお邪魔耐性や毒耐性は、そもそもプレイヤーから軽視されている覚醒です。火力に繋がらず、数が揃わなければ確実性がなく、有用なダンジョンが限られる……。お邪魔耐性や毒耐性が付いていると「そんなもの外して2WAY付けろ」などと言われる昨今です。そんな可哀想な耐性覚醒をさらにドン底に突き落としたのが「お邪魔耐性、毒耐性殺し」です。

 インディゴのケースが一番分かりやすいでしょうか。彼女は先制で盤面にお邪魔ドロップと毒ドロップを生み出してくるのですが、これをお邪魔耐性や毒耐性で弾き返すと大ダメージで殴り殺しにくるのです。

 人々から軽視されている耐性覚醒を見事に使いこなすと殴り殺される。その上、耐性覚醒は一つ入っていると20%の確率で防ぐため、特に防ぐ気がなくても、パーティー構成次第でうっかり防いでしまい、うっかり殴り殺される。なので、インディゴ戦では「毒耐性とお邪魔耐性を持っているパーティーでは挑めない」。特に麒麟などは単体でどちらも持っているため、事実上の麒麟封印ダンジョンとなっています。こんな理由で手札を制限される謂れはない!

 本来はプラスのはずの覚醒がマイナスに作用しており、これの理不尽感はハンパないです。ただでさえ軽視されている覚醒にさらに止めを刺すかのようなこのギミックは残念の至りです。

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 というわけで、まとめますと「運ゲー要素が強くなってる」「理不尽になってる」「遊びの選択肢が狭まっている」辺りが問題かと思われます。裏返すと、プレイヤー側の手札が全体的に強くなっており、運ゲーにしたり、選択肢を狭めたりしないとプレイヤーを殺しにくくなっている現状なのでしょう。しかし、それではつまんないので、爽快感をキープしたまま、ゲームを難しくできる巧い方法を編み出して欲しいものですね。

著者プロフィール

作家

架神恭介

広島県出身。早稲田大学第一文学部卒業。『戦闘破壊学園ダンゲロス』で第3回講談社BOX新人賞を受賞し、小説家デビュー。漫画原作や動画制作、パンクロックなど多岐に活動。近著に『仁義なきキリスト教史』(筑摩書房)