「Apple Ring」の誕生か?Appleが指輪型ウェアラブル端末の特許を出願していたことが判明
iPhoneと組み合わせて使うウェアラブルデバイス「Apple Watch」を提供しているAppleが、指に装着して用いるリング状のウェアラブルデバイスの特許を申請していたことが判明しました。このデバイスには音声コントロール・生体認証・極小モニター・カメラなどを搭載することが想定されているようです。
Apple invents ring-style wearable device with voice control, haptics, cameras and more
Patent Images
Appleが特許を申請したデバイスのイメージ図がコレ。画像下部の「Figure 6C」が示すように人さし指に装着する指輪型のデバイスで、基本的には親指を使って操作できるように設計されていますが、別の指に装着するタイプも考案されている模様。上部の「Figure 6A」や「Figure 6B」のようにさまざまな形状を持つ可能性も示されています。
デバイスの概念図はこんな感じ。デバイスの構造体[102]には1つ以上の電子部品が内蔵され、ユーザーの指を通すための開口部[104]を持つとされています。デバイスの表面[106]には、何らかの造形物やタッチスクリーン、タッチパッド[110]などの操作を行うための入出力デバイスが設置されることとなります。
デバイスには、以下の図のようにカメラセンサー[210]が搭載されることも。
また、タッチスクリーンなどとは別に操作用のボタン[306][308]やロータリーダイヤル[310]を搭載することも申請内容に含まれています。これは、Apple Watchに搭載されている「Digital Crown」のような機構が想定されているものと考えられます。
デバイスにはスピーカー[406]やマイク[410]を内蔵し、「Siri」のように話しかけてのコントロールや音声ガイダンスを行うことも考慮されている模様。
さらに、ディスプレイを一切持たないプレーンなデザインも考案されているとのこと。
システムの構成は以下のような感じ。音声入出力や加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサーなどを搭載したり、ディスプレイには感圧センサーを内蔵することも考えられています。さらに、触覚フィードバック機構が搭載される可能性もあり、これはApple Watchの「Force Touch」やiPhone 6s/6s Plusに搭載されている「Taptic Engine」のような機構を指しているものと考えられます。また、概念図にはGPSモジュールや光学センサーなども含まれているので、ほぼApple Watchの小型版とも考えることができそう。
その小ささゆえ、Apple Watchのようにディスプレイを使った操作には向いていないと思われる「Apple Ring」は、ペアリングして使うスマートフォンなどの外部操作や、Apple TVなどのリモコン代わりとしての用途、さらには住宅の照明やエアコンをコントロールするためのコントローラーとしての用途が考えられている様子。実際に製品として登場する可能性はまだ未知数ですが、今後のApple製品の方向性を伺い知ることができる情報の1つと考えられそうです。