「日本のいちばん長い日」原田眞人監督と役所広司

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 劇場公開から34日目となる9月10日に来場者100万人を突破した「日本のいちばん長い日」の原田眞人監督と主演の役所広司が同14日、東京・新宿ピカデリーで舞台挨拶に立ち、ティーチインに臨んだ。

 映画は、昭和史研究の第一人者・半藤一利氏のノンフィクション小説を映画化。終戦間際の1945年を舞台に、昭和天皇(本木雅弘)、鈴木貫太郎首相(山崎努)、阿南惟幾陸相(役所)ら戦争終結に全力を注いだ男たちの姿を描く一方で、本土決戦を望む畑中健二(松坂桃李)ら青年将校たちによるクーデター未遂事件も追い、日本の歴史が変わった一大事をサスペンスタッチで描く。

 100万人突破の一報を聞いた2人は、「本当にめでたい。若い世代の方もたくさん見てくれたようで、よかったなあ」(役所)、「大人の考えることのできる映画はヒットが難しい。ここまで来られて幸せ」(原田監督)と、それぞれに達成感を語る。だが、原田監督はすでに先を見据えているようで「200万人突破を目指します」と宣言。「現在、香港で公開していて、来月はシカゴの映画祭、その後ハワイでもやります。こうやってどんどん世界に広がっていければ」と熱く語った。

 原田作品に多数出演する役所は、「監督はお金があればいくらでも戦争映画を撮るのでは?」と、“戦争映画好き”の一面について言及。その言葉を受けた原田監督は、「戦争映画は人間ドラマの究極の状況を描いている」と語り、「究極の戦争映画として撮りたいのは(第二次世界大戦中、日系アメリカ人を中心に構成されたアメリカ陸軍の部隊)442部隊(第442連隊戦闘団)の話です。ハワイのプロデューサーと組んで進めようとしています」と明かした。

 会場には、「玉音放送を小学校6年生のときに聞いた」という男性をはじめ、戦争体験者が多く見られ、「青年将校たちに涙した」という声も。役所は、「青年将校役の若手たちの所作や、瞳の中に映る国を思う気持ちは美しい。役作りの上で、若者たちは大切なものでした」と振り返った。原田監督は、「(クーデターを起こそうとする)椎崎二郎中佐を演じた田島俊弥は、実際に遺族を訪ねた。松坂にしろ田島にしろ、ものすごく勉強をしていて、役所さん演じる阿南陸相とのバランスは安心して見ていられた」と、若手俳優たちを称賛した。

 「日本のいちばん長い日」は、公開中。