iPhone 6sとiPhone 6s Plusは「進化」したのか、「深化」するのか?

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編集部の日々の業務には、記事のネタを考える、取材に行く、そして原稿を校正する作業がある。校正は時に「構成」であることもある。誤字脱字をチェックする「校正」に対し、「構成」では原稿の起承転結がちゃんとしているか、必要な要素をちゃんと盛り込むことができているか、などをチェックする。

編集部では日々、「この原稿、校正しておいて!」とか「原稿チェックしたけど、構成がおかしいからリライトして」というように、二つの「こうせい」が飛び交っている。どちらもひらがなにすれば同じ「こうせい」であるが、意味していることはまったく異なるのである。

■アップルの公式サイトが誤表記!?

さて。
筆者が今、考えているのは、巷で話題になっている、iPhone 6sとiPhone 6s Plusを紹介するアップルの公式サイトのある表記。そこには「画期的なデザインが、さらに深化。」と堂々と打ち出されている。だが、そのすぐ下の文章では「一世代前のモデルの優れた点をすべて取り込みながら、それを次のレベルへ進化させています。」と書かれているのだ。

goo辞書によると、「進化」には三つの意味合いがあるが、「次のレベルへ進化させています」という使い方の「進化」の意味は「事物が進歩して、よりすぐれたものや複雑なものになること」であろう。同じくgoo辞書によれば「深化」とは、「物事の程度が、深まること。また、深めること」と、ある。「深化」「進化」、ともにルビを振るなら「しんか」であるが、意味はまったく異なる。

■「深化」と「進化」の混在は表記ゆれ?

編集者が校正作業でチェックする項目に、表記ゆれの統一がある。「さまざまな」と「様々な」など、ひらがなと漢字が混在しているのをどちらかに統一する作業である。さらに明らかな誤字の修正も校正作業の一つである。例えば「それは三つの要素から校正されている」という誤表記を、「それは三つの要素から構成されている」という正しい表記に修正する作業である。

上記の作業をする編集者だからこそ気づいてしまったのだが、「画期的なデザインが、さらに深化。」は誤字なのだろうか? 本文の表記が「進化」であるならば、表記ゆれの観点からすると「進化」に赤字を入れる箇所である。だが、「画期的なデザインが、さらに深化。」というのはキャッチコピーとして使われている。短い文字の中で印象深いメッセージを込めるキャッチコピーの場合、あえて当て字を使ったり、造語を使うこともある。今回の「深化」という表記も「画期的なデザインがさらに深まった=深化」と、捉えることもできるのだ。

「画期的なデザインが、さらに深化。」が正解なのか、「画期的なデザインが、さらに進化。」が正しいのか。みなさんはどう思うだろうか?  「教えて!goo」にて、意見を募集中!

※画像はアップルの公式サイトのキャプチャーである。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)