ヤンキース・田中将大【写真:田口有史】

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8回1失点10奪三振の快投に、指揮官も「これ以上は求められない」

 ヤンキース田中将大投手は8日(日本時間9日)、本拠地オリオールズ戦に先発し、8回6安打1失点1四球で今季初の2桁となる10三振を奪う圧巻のピッチングを見せた。

 だが、打線の援護はアレックス・ロドリゲス内野手の30号ソロによる1点のみで、勝敗はつかず。12勝目はならなかったが、チームメートやジョー・ジラルディ監督はエースの力投を称えている。ニュージャージー州最大のニュースサイト「nj.com」が報じている。

 田中は4回まで1人の走者も出さないパーフェクトピッチング。その後、6安打を打たれたが、うち2本は内野安打だった。ソロホームランによる1失点に食い止め、昨年6月17日のブルージェイズ戦以来、448日ぶりの2桁となる10奪三振を記録。だが、田中からマウンドを引き継いだシュリーブが9回に強打者クリス・デービスに一発を浴び、ヤンキースは1−2で痛恨の敗戦となった。

メジャー記録に並ぶ30号ソロで、唯一の援護点をもたらしたAロッドも同情

 Aロッドのソロホームラン以外に打線の援護を受けられなかったエースに対し、ジラルディ監督は記事の中で、「これ以上を求めることはできない」と高く評価した上で、「ビッグヒットが出なかった」とコメント。7残塁で、走者を得点圏に置いた場面では3打数無安打に終わった打線の不振を嘆いている。

「これはとても厳しい。タナカは今日、際立っていた。接戦では勝って素晴らしい試合になることもある。感動的に勝つこともあるけれど、苦しい試合で負けることもある」

 ハンク・アーロンの持つ15度のシーズン30本塁打というメジャー記録に並んだAロッドもこのように語り、田中に同情したという。

 田中は4試合ぶりにハイクオリティースタート(7回以上を投げて自責2以内)を達成。防御率は3.57としている。