3年ぶりの共演を果たす高梨臨と斎藤工

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 若手人気女優の高梨臨が、桃農家を舞台にしたヒューマンドラマ「種まく旅人 夢のつぎ樹(仮)」で主演を務め、斎藤工と共演することが分かった。高梨、斎藤、メガホンをとる佐々部清監督は8月8日、映画の舞台でロケ地でもある岡山・赤磐市で会見し、撮影現場が報道陣に公開された。

 第一次産業をテーマにした今作は、2012年に陣内孝則主演、故塩屋俊監督により「種まく旅人 みのりの茶」、15年に栗山千明主演、篠原哲雄監督で「種まく旅人 くにうみの郷」が公開されており、シリーズ第3弾となる。桃農家を営んでいた兄が他界し、女優の夢を諦めて後継ぎとして帰郷した彩音(高梨)と、農林水産省に入省したものの思うような仕事ができず腐っている治(斎藤)が、ひょんなことから出会い、互いに成長していく様子を描く。

 4日前に岡山入りしたばかりという高梨は、「夜明けに桃を取りに行く撮影で、玄関を開けた瞬間の空気が甘い桃の香りで、赤磐ってこういうところなんだって思いました」と、地域の空気を肌で感じた様子。地元住民から差し入れをもらうこともあると話し、「赤磐の人たちの温かさがこの映画でも出ればいいなと思います」と意気込んだ。

 さらに、ドラマ「カラマーゾフの兄弟」以来約3年ぶりの共演となる斎藤について、「また新しい斎藤さんが見られたら」とニッコリ。照れた様子を見せた斎藤も、「高梨さんはいろんな国のすごいクリエイターたちと一緒に作品を作っている、日本女優のなかでも貴重な方。特にこの世代では特殊な地位を築いていらっしゃる。共演者というよりは、映画ファンとして佐々部組での化学反応を非常に楽しみにしています」と高梨を大絶賛していた。

 この日の撮影されたのは、彩音が亡き兄の育てた桃「赤磐の夢」を桃園で治に紹介するシーン。高梨と斎藤は、気温35度の猛暑の中、汗をかきながら演技に集中するプロ根性を見せた。カットがかかるとお互いに「暑い! いるだけでダイエットだね」と笑い合うなど、雰囲気よく撮影は進んだ。

 佐々部監督は、高梨について「臨ちゃんは4日間やってきて、僕の求めていることを理解している。それは安定感抜群」と称賛。この日が撮影初日となった斎藤には「本読みのリズムが僕の中では図れたので、この人はきっと大丈夫だなと思った」と期待を込めた。また、今作について「観光映画にしない。そこにいる人をきちんと撮れば、背景が浮き上がると思ってやっています」といい、いわゆる“ご当地映画”ではないと明言。「寅さんや釣りバカといった、エンタテインメント性のところに持っていきたい」と演出プランを語った。

 これに高梨が、「佐々部監督は心を動かす演出をしてくれる。本当に信頼できる監督で、毎日幸せだなと思って撮影しています」とほほ笑むと、佐々部監督は「本当かな?」とおどけてみせ、会場の笑いを誘っていた。斎藤も佐々部監督に「憧れの監督」と最敬礼で、「ドキュメントのように捉えたい。“撮影”ということを意識から外して存在したい。そういう意味では、この土地で、佐々部さんのチームでできるのは最高の環境」と真摯に語っていた。

 「種まく旅人 夢のつぎ樹(仮)」は、2016年に全国で公開予定。