薬剤師に聞いてみた!使用期限を過ぎた薬を飲むとどうなるの?

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朝起きたらなんだかのどが痛い。ゆうべのお酒が残っていてムカムカする。そんなときに役に立つのが救急箱の中にある常備薬だが、ふと箱をみると使用期限が過ぎていて飲むのを一瞬ためらう。そんな経験がある人も多いのではないだろうか。「教えて!goo」で「期限切れの薬はどうしている?」と聞いたところ、さまざまな回答がよせられた。

大半は「捨てる」「処分する」という意見だが、「気にせず飲みます」(浅井長政さん)、「湿気ってなければ症状に合わせて服用しています」(k.j.k.j.さん)や、「副作用等のことを考えれば処分するのがいいと思います。しているかといえば……とってあります。医療費が高く、なるべく行きたくないし、使うことがあるからです」(ともpさん)のように、仕方なく飲んでいるといった意見もあった。

食品のようにカビがはえたり変色したりと、見た目の劇的な変化が薬やサプリメントでは少ないように思える。しかし使用期限を過ぎた市販薬やサプリメントは、効果がなくなるものなのだろうか。漢方デスク株式会社の薬剤師である小屋原佳苗さんにうかがった。

■特に注意したい成分とは

「医薬品では『使用期限』という表現をし、未開封の状態での期限を表示します。市販薬は時間が経つにつれて化学変化が起こり、含まれた有効成分が分解されてしまったり副作用につながる成分に変化する可能性があります。使用期限が過ぎた医薬品やサプリメントは、効果や安全性が保証されないので服用しないようにしてください」(小屋原さん)

一口に薬といってもいろいろな種類がある。サプリメントや医薬品の種類により、変化や効果の違いや特に気をつけるべき成分はあるのだろうか。

「種類による変化は各薬の成分によるのでなんともいえませんが、シロップ剤や点眼剤などの液状の薬は、開封後の品質が変わりやすいので注意してください」(小屋原さん)。

飲み薬に限らず、外用薬にも注意が必要とのこと。うっかり使用期限を過ぎた市販薬やサプリメントを飲んだ場合、どんな危険があるのだろう。再び小屋原さんに聞いた。

「市販薬やサプリメントの成分は、時間の経過とともに化学変化を起こすので、副作用を起こす可能性のある物質に変化してしまうことも考えられます。錠剤であれば変色して硬くなったり、軟膏などは油分と分離して臭いや成分が変化したり、使用に危険をきたすのですぐに処分しましょう」(小屋原さん)

では使用期限が記載されていない、処方薬に関してはどうだろう。

■お医者さんで処方された薬、飲みきれなかった場合はどうすればいい

「病院の処方箋によって調剤された医療用医薬品は、製造後未開封の状態で3〜5年が使用期限です。だからといって、患者さんの手に渡った時点で使用期限が3〜5年かというと必ずしもそうではありません。処方頻度が少ない薬の場合は、期限が1年くらいのものも流通している可能性があります」(小屋原さん)

処方薬はその薬が一般的なのか否かで、製造から手元に届くタイミングに差がでる。そのため、使用期限にも差があるので注意が必要だ。使用期限以外にも注意すべきこと、起こりがちなことはあるのだろうか。

「病院や薬局でもらった薬が病気の完治後に残ったからといって、後で同じような症状のときに使用しないということです。自己判断で服用すると、その症状に対して効果がなかったり、思わぬ副作用がでる可能性もあります。医療用医薬品は医師や薬剤師の指示にしたがって正しく服用し、余ったものを別のときに使うようなことはやめましょう。また、他人にすすめるのもやめましょう」(小屋原さん)

医師の診断で出された薬は、症状が軽くなったからといって服用を中止せず、残さず飲みきることが大切だ。また薬の保管方法にも注意が必要だと小屋原さんはいう。

「医薬品はそれぞれに最適な保存条件があります。特に夏場で高温になるような窓際や車の中などには薬を置かないようにしましょう。湿気に弱い薬もあるので、保存方法は薬剤師に確認すると安心でしょう。また、乳幼児の手に届くような場所に薬を置くことはやめましょう」(小屋原さん)

あなたの救急箱にある薬の使用期限はいかがだろうか。いざというときに困らないよう、時折中を開けて確認してみることをおすすめする。使用期限が過ぎているものはもったいないと思わず、潔く処分してしまうのが賢明だ。

●専門家プロフィール:小屋原佳苗
漢方・薬膳の総合ポータルサイトの漢方デスク。個別のタイプに合わせた食事療法や薬膳料理のレシピ、ツボ療法、漢方薬、生活習慣の改善等の日々の生活に取り入れられる健康情報や、近くの漢方専門医、漢方クリニックの情報を届けている。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)