兄弟共演を果たした清水尚弥(左)&清水尋也

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 田原和夫氏の実体験に基づいた書籍を松島哲也が監督・脚本を務め実写化した「ソ満国境 15歳の夏」が8月1日、東京・新宿K's cinemaで封切られ、柴田龍一郎、六車勇登、三村和敬、金澤美穂、清水尚弥、清水尋也、松島監督、原作の田原氏が、同館で行われた舞台挨拶に出席した。

 映画は1945年夏、敗戦によってソ連と満州の国境付近に置き去りにされた15歳の中学生たちの過酷な体験を、東日本大震災から1年後の福島の中学生が中国で取材する様子を描く。

 「ソロモンの偽証」2部作、「ストレイヤーズ・クロニクル」など話題作への出演が相次ぎ、来年には、広瀬すず主演「ちはやふる」2部作の公開が控える若手注目株の尋也は、2年前の撮影を振り返り「今思うんですけど、へたくそなんです。さっき、監督も『おまえら全員へたくそだったよ』って言っていたんです。本当にお恥ずかしい。初々しすぎて、始まってもいなかった」と肩をすぼめていた。

 尋也の実兄で、今作で弟との共演を果たした尚弥は、「海外ロケが初めてで、言葉の壁もある中で大変なスケジュールだった。それを全員で乗り切れたことで仲が深まったので、当時の中学生に本当にあった絆に反映されたんじゃないかと思う」と感慨深げに語った。また、松島監督は満席の客席を見渡し、「皆さんの顔を見ると感無量です。15歳という大切な時期に、少しでも不安なことの無いように、15歳の夏を平和に生きられるようにという思いで作った作品です」と感動の面持ちを見せていた。

 さらに、今作が遺作となった故夏八木勲さんについて、「脚本を読んで頂いて、二つ返事で出たいとおっしゃってくれた。撮影時は大変お痩せになっていて、立っているのも苦しげな部分もあったが、絶対に椅子に座らず、ずっと最後までいたという姿が鮮明に残っています」と、最敬礼で名優に思いを馳せていた。