オオミズナキドリのツブリ(写真左)を演じる
元祖ガンバ役の野沢雅子(写真右) (C)SHIROGUMI INC., GAMBA

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 往年の名作児童文学を3DCGアニメーション映画化する「GAMBA ガンバと仲間たち」に、同じ原作を1970年代にアニメ化した「ガンバの冒険」で主人公ガンバを演じた声優の野沢雅子が出演している。今作ではガンバを助けるオオミズナキドリのツブリ役を演じているが、元祖ガンバ役の野沢が異なる役で今作に出演するに至った経緯や、ガンバへの思いを打ち明けた。

 小さなネズミたちの冒険を描いた原作「冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」(岩波書店刊)は72年に発表され、75年に「ガンバの冒険」としてテレビアニメ化。野沢は同アニメと後の劇場版「冒険者たち ガンバと7匹のなかま」(84)、「ガンバとカワウソの冒険」(91)までガンバ役を務めており、「ドラゴンボールZ」の孫悟空や「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎、「銀河鉄道999」の星野鉄郎にも並ぶ代表作になっている。

 同原作を新たに映画化する今作の製作陣は、野沢への敬意を表して出演を依頼。オファーを受けた野沢は「ガンバではなくツブリ役ということでしたので、最初はとても驚きました」としながらも、「ただ、ガンバを演じていた以前からツブリは良い役だと思っていましたし、ツブリのキャラクターが大好きだったので嬉しかったです」と出演を決めた。

 かつてのテレビアニメ版と大きく異なるのは、今作が「STAND BY ME ドラえもん」などで知られる映像製作会社・白組の技術を結集させたCGアニメであるという点だ。アフレコ時、そのビジュアルを目の当たりにした野沢は、「まるで人間が動いているような印象を受けました。声優のお仕事では外国の俳優さんの吹き替えでアテレコをすることもあるのですが、その感覚に近いものがありました」と声優ならではの視点で分析。また、以前のテレビアニメで男性役だったが、今回は女性キャラクターとして描かれているツブリについては、「女性ながらも、悟空のようにバイタリティある大人のキャラクターとして演じました」と語っている。

 数多くのキャラクターに息吹を吹き込んできた野沢だが、「ガンバとは長くお仕事をさせていただき、ずっと一緒に生きてきたので、私の中ではガンバは分身のような存在です」と思い入れもひとしお。そんなガンバの魅力を尋ねると、「大きな力をもっているわけではないけれども、強敵であるノロイに立ち向かっていく。その勇気がすごいと思います。そして、皆と協力してノロイを倒そうとする仲間意識。これもガンバのすごいところです。リーダーシップもあり、仲間のためなら自分の身を投げ打ってでも行動するところ。ガンバの魅力は、彼のひとつひとつの行動に象徴されていると思います」と熱がこもる。

 そんなガンバと仲間たちの「団結力」が映画の見どころだとし、「この映画を見て、改めて仲間の大切さを感じてほしいです。一人より二人。二人より三人。この映画では、その団結力が、いかなる者をも倒せる強い力になり得ることを教えてくれます」と話している。

 「GAMBA ガンバと仲間たち」は10月10日全国公開。