熱唱するmana

 女子会系ガールズバンドのMilkey Milton(ミルキーミルトン=略・ミルミル)が15日、渋谷TSUTAYA O-Crestで、自身2回目となる主催ライブ「夏に負けるな!2年記念日も一緒に祝ってミルミル~(ハートマーク)」を行った。ドラム脱退後の主催ライブ。バンド2周年と4枚目となる新シングル「線香花火/プレイボーイ」発売を祝った。オープニングアクトではミルミルがアコースティック編成で登場し演奏。バンド仲間5組との対バンでイベントを盛り上げた。  【取材・村上順一】

 イベントに参加したバンド達の演奏によってフロアは既に熱気で満たされていた。オープニングはスクリーンにミルミルのメンバーが映し出され、「成長したミルミルを観せたいと思うので、皆さんも最高に盛り上がってほしい」と今日のライブへの想いを動画で宣言。ステージ袖からメンバーの気合い入れの掛け声が聞こえるとSEが流れ、メンバー1人づつステージに登場。

 ボーカルのmanaが「皆さんの熱い声聴かせて下さい」と言って始まったオープニングナンバーは、14年9月にリリースされた2枚目のシングル「Voice」。ミルミルらしい初夏にあった爽快なロックサウンドで好調な滑り出し。イントロからファンも拳を振り上げボルテージは最高潮。

 2曲目は、今回発売されたシングルから「線香花火」を披露。ピアノから始まる6拍子のミディアムロックバラードだ。ステージの照明もタイトルを連想させるオレンジ色で楽曲を彩っていた。メンバーがリズミックに横に揺れていたのも印象に残る。その叙情的なサウンドにフロアも耳を傾けていた。続いて披露されたのは、緩急のあるアレンジでドラマチックな構成な「blue star moon」。出だしを抑え、サビで弾けるアッパーなロックチューンでライブを更に盛り上げる。

 ここで本日初めてのMC。ミルミル特有のちょっとゆるめのMCが笑いを誘う。今日がライブを始めてちょうど2年目ということや、新シングルのジャケットデザインをベースのmizuが担当した事、更に、今回サポートドラムで参加しているガールズロックバンドCREAのMikuが、新シングルでも演奏している事などCDに関する話を近況と共に語ってれた。

 そして、「今までのミルミルにはない、めちゃめちゃカッコイイ曲が出来上がりました」と新曲「ありがとうのサヨナラ」が披露された。イントロから激しいサウンドで畳み込むハードな曲だ。manaもサビで裏声を巧みに取り入れ、勢いだけではなく繊細さも押し出していた。ファンも新曲ながら手を振り上げバンドサウンドに応えていた。

 本編ラストは、ミルミル1枚目のシングルで定番曲の「踊れ!」を演奏。イントロとエンディングのロックなリフが耳に残る開放感あふれる楽曲だ。サビではビートに合わせステージもフロアも飛び跳ねる。何度も演奏されてきているからか、メンバーにも余裕が感じられる。軽快なステップも相まってファンを魅了し本編が終了。

 メンバーがステージを去った後、フロアから手拍子と共に「ミルキー!ミルトン!!」の掛け声が鳴り響く。刹那、メンバーが再びステージに姿を現した。manaが「2年間でこんなに沢山の人に出逢えたと思うと幸せです」と語り、新シングルの「プレイボーイ」を演奏。曲が始まるとフロアは、ミルミルのイメージカラーでもあるイエローのサイリウムで埋め尽くされた。アンコールも含む全6曲を熱唱し、大盛況のうちにライブは幕を閉じた。

 ドラム脱退を経て転機となったであろうこのイベントは、きっと彼女達にとって大きな一歩となったはずだ。バンドとしてはまだまだ荒削りな部分もあるが、将来が楽しみなバンドだとライブを観て感じた。18日から8月12日まで行われる「GirlsRock Summer Circuit 2015」ツアーに参加。更に来年の4月には、このTSUTAYA O-Crestで3回目の主催ライブを行うことを発表した。

セットリスト

M-1 Voice
M-2 線香花火
M-3 blue star moon
MC
M-4 ありがとサヨナラ (新曲)
M-5 プレイボーイ