【妊娠】明るいニュースのはずが何故!?「マタハラ」から身を守るための具体策と対処法
待望のおめでた! 少子高齢化のこの時代、新しい命が宿ることは嬉しいニュースのはずですよね?
ところが残念なことに、上司に妊娠を告げたら退職を勧奨されたり、同僚からネチネチした嫌がらせを受けたりする女性もいます。
【妊婦】30代後半の「バルーンライフ」、不安やストレスなく過ごすために知っておきたいこと
ワーキングママとして輝くために、人によっては通らなければならない関門が「マタハラ」です。
今回は、周囲の人間をマタハラに突っ走らせないための方法や、実際に被害にあってしまった時の対策をまとめてみました。
こういう行為がマタハラだ!
まずは、「マタハラとは何か」を確認しときましょか。
マタニティハラスメント(略してマタハラ)という言葉を見聞きしたことがある人は着実に増えていますが、改めて。
など、妊娠をきっかけとして受けるようになった不当な扱いや陰湿な行為は、間違いなくマタハラです。
保険クリニックの調査によると、マタハラ経験者であると回答した人の4割以上が、仕事を辞めさせられる、または辞めさせられそうになるという不利益を被っちゃっています。
職場では、妊娠中に特に配慮がないことも珍しくないみたいですよ。体力を使う部署に回されていたり、みっちり8時間労働だったりした妊婦さんも大勢います。母体に与える影響が心配すぎるなぁ……。
このマタハラ、「許されない行為である!!」と、しっかり認識しておきましょう。
妊娠する前にコレをやっとこう!
マタハラに遭わずに、無事「働きママ」として職場から承認されるために、何かできることはあるのでしょうか?
少し、あります。ただし、子どもができてしまってからではちょっと遅いかもよ……?
マタハラをしかけづらい人になりたければ、妊娠する前からの、日頃の行いが大事だと思ってください。
解雇されたくなければ、妊娠前から「会社にとって必要な人材」と認識してもらう必要があります。お仕事、もりもり頑張っとくに限ります。
それと、妊娠すると体に負担のかかる業務内容は厳しくなりますから、人にヘルプを頼むことが出てきますよね。
大変な時だけ声をかけると、「げっ。この人、また面倒な話をしようとしてるな」と、相手がサッと警戒モードに入っちゃいます。日頃から、顔を合わせたら明るく挨拶したり、周りの人の頑張りをねぎらったりするなど、用がない時のちょっとした声かけが効いてきますよ。
できれば、他の部署の人とコネクションを作っておくのもいいでしょう。
隣で働いている人が意外と気づかず、外部の人が「このままじゃ、○○さん倒れちゃうんじゃない?」と、客観的に指摘できるという例があります。ちょっと距離を置いているほうが、状況を見通せるのかもしれませんね。
実際にマタハラに遭ってしまったら
さーてと、仕事は真面目にしてきたし、一緒に働く人にも十分配慮してきて、それでもマタハラ被害に遭っちゃったら、どうしたらいいのでしょうか? 泣き寝入りはしたくないものですね。
「会社側はマタハラをしたことを認めたがりません。“そんなこと言ってない”の一点張りで通そうとする可能性が高いです」というのが、「マタハラNet(マタニティハラスメント対策ネットワーク)」スタッフの方です。
とりあってもらえない恐れがある、と……? うーん、手ごわそうですねえ。
大丈夫! 「マタハラに遭ってしまった」もしくは「マタハラに遭うかもしれない」と思った時は、こういう行動をとることがオススメだよ、という手段を教えて頂きましたよ。ぜひ、チェックを。
1. マタハラの証拠を残そう!
マタハラに遭ったという証拠を残しておくと、後々自分の身を守るために役立ってくれます。
妊娠報告や育休面談、復帰面談など、上司や人事と妊娠・育児に関係のある話をする際は、会話をICレコーダーで録音しておきましょう。
ただ、いかにも「ただいまレコーディング中で〜す」と言わんばかりの態勢をとると、相手はその時だけマタハラに相当する言葉を使わないよう、細心の注意をはらっちゃいます。そりゃそうですよね。
最近は、ペン型、クリップ型など、目立たない形状のものも売られているので、そういうのを利用するとよろしいかと。スマホのアプリにも録音ツールがありますから、そうしたものも便利ですよ。
それと、質問に対してもらった回答や労働契約に関する話は、口頭ではなく書面でもらうようにすると、なお良いとのこと。言った/言わないを問題にするとキリがないので、大事なことは書面に残して!
もし、録音も書面もできなかった場合でも、あきらめたらそこで試合終了ですよ。記憶がまだなまなましいうちに「いつ、どこで、何をされたか」を日記風に書き留めておくこと! それだけでも、何らかの効力を持つものです。
2. ユニオン(組合)に相談・加入する
会社組織と交渉するのに、女性一人では明らかに不利ですよね。企業でユニオンがあればそちらへ、なければ個人で加入できるユニオンに相談するといいそうですよ。
ユニオンというのは、個人単位で加盟できる労働組合のこと。経営者がユニオンとの交渉を拒否すると法律違反に問われちゃうのだそうです。企業はユニオンの交渉要求やデモ、抗議活動などを嫌って、譲歩する可能性が大とのこと。へ〜、覚えておきたいですね。
3. 弁護士ホットラインに相談する
労働問題について、無料で相談に乗ってくれるホットラインに連絡を、という方法もとれます。
マタハラなら「女性弁護士による働く女性のためのホットライン」が連絡しやすいかもしれませんし、男性弁護士もいる「日本労働弁護団」もありますよ。
自分の身を守ることを考えて!
マタハラNetさま、ご協力ありがとうございました!
マタハラに悩むことがあったら、この記事の情報を役立ててくれる方がいたら嬉しいです。
そうそう、筆者の母も、雇用主から「雇ったのはおまえだけだ。おまえの子どもまで雇用したつもりはないからな」という、きつ〜い言葉を投げつけられた経験があるそう。そうした環境下で誕生してしまった子どもが、私だったりします。
私個人の感じ方ではあるのですが、そんなに母が苦しんだ話を聞いてしまうと、「産んでくれてありがとう」という感謝よりも、「生まれてすみません」という罪悪感が非常に強かったりして……。もちろん、「生まれてくるこの子のために頑張らなくちゃ」という“母親”としての決意は、すばらしく尊いもの。でも、同時にとても重くて、子どもを後々苦しめてしまう面もあるのではないでしょうか。
「わが子のために」という前に、ママ自身が「自分の身を守ろう」とする発想でマタハラ対策に臨んでもいいのではないかな〜と、筆者個人は考えているのですが、いかがでしょうか。
いずれにせよ、母子両方にツラい思いをさせるマタハラ自体がとんでもない問題ですよね。早くなくなってくれることを願いましょう。
STOP!マタハラ!!