賞味期限の記載のないお米。どれぐらいの期間おいしく食べられるのか?

写真拡大

みなさんはお米の袋に、「賞味期限」の記載がないことに気づいていただろうか。代わりに記載されているのが「精米日」なのだが、お米は精米してからどれくらいの期間おいしく食べられるものなのだろう? お米の賞味期限と、おいしく食べるための保存方法について、日本米穀小売商業組合連合会認定・五ツ星お米マイスターの西島豊造さんに伺った。

■お米は生きて呼吸をし続けている

「稲の種子であるお米は、収穫後も生きていてずっと呼吸をしています。つまり酸素を取り込んでデンプンなどの有機物を分解し、二酸化炭素を出しているのです。だから時間が経つほどお米の内部で様々な変化が起こり、味が落ちていきます」(西島さん)

「賞味期限」というのは加工食品につけられるもの。お米は野菜などと同じ農産物扱いなので、賞味期限は表示されず、代わりに精米年月日をつけることが「JAS法」で義務付けられている。

「常温で保存した場合、精米後1ヵ月くらいからアミラーゼというデンプンを分解する酵素の働きが急激に低下するため、ご飯の甘みが出なくなり味が落ちてしまいます。常温保存でおいしく食べられる目安としては、夏場は精米日より約20日、冬場は1ヶ月半といわれていましたが、今は生活環境も変わっていますので、季節に関係なく1週間から10日と考えてください」(西島さん)

一人暮らしで外食の機会も多い人は、買ってきたお米を1週間や10日で食べきるのは難しいと思うのだが、うまい保管方法はないのだろうか? 再び西島さんに聞いてみた。

■お米の大敵は温度、湿度、日光

「温度が10度低くなると、脂質の酸化スピードが2分の1になるといわれていますから、保管場所の温度を15度以下に保てれば、夏場でも3ヵ月ほどは保存できることになります。お米の保管に適しているのは“温度が低く、湿気が少なく、さらに直射日光が当たらない暗い場所”です。しかし現代のご家庭で、この様な場所を探すのは一苦労でしょうから、『冷蔵庫の野菜室』をお薦めしています」(西島さん)

米袋に入れたままキッチンのすみに放置するのは、お米をわざわざまずくさせているようなものなのだ。ちなみに冷蔵庫にお米をいれる場合、ある一工夫でお米の旨みが増し、さらに節約にもつなると西島さん。

「1回量ごとに小分けして、冷蔵庫の野菜室の底に敷き詰めるようにしてください。小分けしてあればとぐときに便利ですし、敷き詰めることで他の食材の邪魔にもなりません。さらに米粒が冷えていることからお米の旨味を逃がさずに短時間できれいにとげますし、炊いているときにお米の旨味が出やすくなるという利点があります(西島さん)

さらにこの方法ではお米が冷蔵庫内の保冷剤の役割も果たし、電気代の節約にもつながるという。

■ふいた粉が手につくようなら、もうおいしくない

「お米の質が悪くなると、米粒の表面が酸化して粉をふいたようになってきます。触ってみて手に粉がつくようなら、そのお米は質も味もだいぶ落ち、臭いも出ていると思います。食べられないことはありませんが、おいしさは感じられないでしょう。お米は野菜と同じように考え、早めに食べきるのが一番です」(西島さん)

便利なことから利用している人も多そうな「無洗米」の場合でも、賞味期限や保存方法は同様ということだった。

「教えて!goo」では、「精米から1年以上経過したお米を食べたことがあるか?そのとき味はどうだった?」ということでみんなの意見を募集中だ。

● 専門家プロフィール:西島 豊造
五ツ星お米マイスター。膨大な米に関する知識を活かし、ブランド米作りによる地域活性化を提案。また、お米のソムリエ、お米博士として料理や食生活にあった米品種の選び方、食べ方の新提案を行なう他、調理師学校の日本料理科講師も勤めている。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)