赤ちゃんを抱っこしたママでも楽に乗り降りできる軽自動車&コンパクトカー6車!!
毎日使って人を乗せることも多いクルマだからこそ、後席の乗り降りのしやすさはとっても大事。
子供や年配の人を乗せる人や、赤ちゃんを抱いたママやパパが乗り込む子育てファミリーならなるべく乗り降りしやすいクルマを選びたいですよね。
そこで人気の軽自動車とコンパクトカー(どちらもリヤスライドドア付のモデル)の乗り降りのしやすさを調べてみました。
ポイントとなってくるのは、ステップ位置の低さとスライドドアの開口幅。
ステップ位置(床面の高さ)は低ければ低いほど、地面との段差が少なくて足の動きがスムーズになります。同じ一段なら階段の段差は低ければ低いほど上り下りが楽、ということですね。スライドア開口幅は、余裕があればあるほど乗降姿勢の自由度が高まります。家の中だって、引き戸タイプの扉は大きく開いたほうが楽に通れますよね。
そこで各車を比べてみると……
●スズキ・スペーシア
ステップ高さ360mm(◇)/開口幅560mm(◇)
●ホンダ・Nボックス
ステップ高さ380mm(★)/開口幅640mm(★)
ステップ高さ390mm(★)/開口幅600mm(★)
ステップ高さ330mm(★)/開口幅665mm(★)
ステップ高さ300mm(★)/開口幅1020mm(★)
●トヨタ・スペイド
ステップ高さ300mm(★)/開口幅1020mm(★)
※いずれの車種とも★:公式発表値/◇:編集部測定値
なんと、ポルテ&スペイドの開口幅の広さは他車のダブルスコア水準と独走状態。スゴイです。実はこれには理由があって、助手席側のドアが1枚しかないからです。使い勝手は抜群にいいですが、ちょっと例外と考えていいでしょう。
特殊なポルテ&スペイドを抜きに考えると、トヨタから発売されたばかりのコンパクトカー「シエンタ」が頑張っている印象。低いステップ、そして軽自動車をうわまわる開口幅と好条件が揃っています。
ところで、どうしてスライドドアの乗降性がいいといわれるのでしょうか?
実は、リヤドアの開口幅だけを見ればスライドドアよりも横に開くスイングドアのほうが広いのです。しかし、開けたドアが横に張り出すので隣にクルマがある駐車場ではドアを全開にできなくて実際には狭い(幅を有効に活用できない)ですよね。
その点、スライドドアなら狭いスペースでもドア全開放できるから「場所を選ばず開口幅を有効に活用できる」というわけなのです。
自分でドアの開け閉めをする年齢になった子供のいるファミリーは、子供が隣のクルマにバン!とドアを開ける心配がないも大きなメリット。それよりも小さい、子供を抱きかかえてチャイルドシートに座らせるようなシーンでも開けたドアが邪魔にならないスライドドアの美点は絶大ですね。
先ほど比較したスライドドア開口部のデータでは、すでにモデルライフの最終段階に差し掛かっているフリードを除けば、軽自動車よりもコンパクトカーのほうが開口幅が広く用意されています。その理由はどうしてなのでしょうか?
答えは簡単。車体が長いからです。
前後のタイヤの間隔が長いほうが開口幅を広くしやすいし、後方へ開いたドアが車両後端をはみ出すことはできない(はみ出して後ろのクルマや壁なんかに当たっちゃったら困ります!)という理由もあります。車体が長ければ長いほどスライドドア開口幅を広くできる構造、というわけなのですね。
というわけで、結論いきます。
子供のいるファミリーにとっては、はやりスライドドアは必須と考えたいところ。その上で、乗り降りのしやすさを考えたら軽自動車よりもコンパクトカーに軍配でした。なかでもポルテ、スペイドそして新型シエンタはステップの位置が軽自動車を下回る低さ、そして開口幅も広めなので魅力的です。
(工藤貴宏)
赤ちゃんを抱っこしたママでも楽に乗り降りできる軽自動車&コンパクトカー6車!!(http://clicccar.com/2015/07/09/314929/)