昨年11月22日に公開され30万人を動員して話題を呼んだ「劇場版 進撃の巨人 前編〜紅蓮の弓矢〜」に続き、万を持して「劇場版 進撃の巨人 後編〜自由の翼〜」が6月27日(土)より全国の劇場で公開中だ。

この度、大ヒットを記念してリヴァイ兵長役の神谷浩史さん、エルヴィン団長役の小野大輔さん、そして原作者の諫山創さん、荒木哲郎監督による超豪華舞台挨拶が、7月4日(土)に新宿バルト9で行なわれた。




リヴァイとエルヴィンのセリフとともに挨拶をしてくれた神谷さんと小野さん。本作の見所について神谷さんは複雑な話をぎゅっとまとめきったことをに感動したと話し、あっという間に見終わってしまったと話す。ちなみに完成品をDVDでもらい自宅のTVで見たそうで、TVのでかさをアピールするジョークを交え、スクリーンで見られることが羨ましいと観客に語りかけた。

小野さんは自宅のTVは21インチと神谷さんのジョークに乗っかりつつ、厚みを増した音響のすごさや、劇場版の引き込まれるような迫力や、“人が生きている”様子が伝わって来たと話す。諫山先生は毎回のアニメでの半端ない絵コンテに驚いていたと振り返った。

荒木監督は前編よりも後編はキャラクターのドラマ性が高く、まとめていて楽しかったそうだ。技術がいくらあっても話が面白くないと始まらないと話し、この作品の設定が上手く出来ていて、そこに上手く乗っかって盛り上がることが出来たと明かした。




神谷さんから諫山先生への立体軌道装置がなぜ生まれたのかという質問に、諫山先生はどう生まれたのか覚えていないとコメント。アニメの動きを見て気づかされたこともあり、もっと頑張らなきゃいけないと思ったとのこと。

また、立体軌道装置の動きを繫いでいくシーンはキャラクターと背景のどちらを先に描いているかという質問には、荒木監督は人が先であり、そこに背景を追加し、各担当者の工夫を加えて動かしていったと回答。そして、この設定を作り出した諫山先生のアイデアが素晴らしかったと絶賛した。

演じていて難しかったことはあったかという質問を諫山先生が小野さんにぶつけると、小野さんはエルヴィンが“どんな人物か分からない”時期が多くて演じるのが難しかったと語る。諫山先生は最初はふんわりとしていたエルヴィンが最近漫画を描いているうちに固まってきたと告白。他にも今月の別冊少年マガジンで若かりしエルヴィンの模様を描いていることも教えてくれた。

また、荒木監督はエルヴィンの人間的な格好良さをどう出そうかずっと考えていたことを振り返り、小野さんの演技を受けて絵のクオリティにこだわらないといけないと思ったというエピソードも明かしてくれた。




最後に全員からメッセージが贈られ、小野さんの「心臓を捧げよ!」の掛け声で舞台挨拶は終了となった。

神谷:この作品に関わって一番記憶に残っているのは、打ち入りで監督が強い意志を持って「自分の中にある進撃の巨人がものすごいものとして完成しているので、そのまま作ればものすごくなるので協力をお願いします」というコメントをしているのが印象的でした。この人のために頑張ろうと気持ちがひとつになった瞬間でした。
リヴァイを演じることにプレッシャーを感じていましたが、今はこんな素晴らしい役をいただけたことを誇りに思えるくらいになっています。最後までぜひご覧ください。

小野:最初にこの作品に触れた時に、読み進めれば進めるほど心が痛く、プレッシャーが強まりました。アフレコでは回を重ねるごとに作品の熱量、スタッフの熱量に共感を覚えて共鳴しました。
最初はどんな人物課分からなかったエルヴィンという役からは、自分の大切な物を投げ打ち、何かを捨てることで何かを得ようとしているという前向きな気持ちをいただきました。作品に流れているエネルギーはポジティブであり、エルヴィンのセリフで言うと「前進せよ!」なんだと思いました。これからもこの素晴らしい作品を皆さんに薦めていきたいです。

諫山:この作品は気持ち先行で描いていて、色々なプロの方のおかげで素晴らしい作品に出来上がりました。負担をかけて申し訳ないとは思いつつ、画面から苦労がにじみ出ておりすごいものになっていると思います。皆さんよろしくお願いします!、

荒木:漫画原作に惚れ込み、TVシリーズを作り、そこからもう一段磨かせていただきました。この作品はエモーショナルで良いものだと思いますし、諫山先生がたぎった最初の瞬間を膨らませて皆さんに伝える役を担ったんだなと思っています。映画にしてみても、もう一段テーマを明確に出来たなと思います。これを皆さんにも受け取って欲しいです。




■劇場版「進撃の巨人」後編〜自由の翼〜

新宿バルト9、梅田ブルク7他にて大ヒット上映中!!

【スタッフ】
原作:諫山創
監督:荒木哲郎
キャラクターデザイン:浅野恭司
総作画監督:浅野恭司、門脇聡
助監督:田中洋之、肥塚正史
メインアニメーター:手塚響平、山田歩
アクション作画監督:江原康之、今井有文、世良悠子
美術設定:谷内優穂
巨人設定:千葉崇明
プロップデザイン:肥塚正史
色彩設計:橋本賢
美術監督:吉原俊一郎
3D監督:薮田修平
撮影監督:山田和弘
編集:肥田文
音響監督:三間雅文
音楽:澤野弘之
音響効果:倉橋静男
音響制作:テクノサウンド
主題歌:Linked Horizon『自由の代償』
EDテーマ:澤野弘之
アニメーション制作:WIT STUDIO
配給:ポニーキャニオン

【キャスト】
エレン・イェーガー:梶裕貴
ミカサ・アッカーマン:石川由依
アルミン・アルレルト:井上麻里奈
ジャン・キルシュタイン:谷山紀章
サシャ・ブラウス:小林ゆう
コニー・スプリンガー:下野紘
マルコ・ボット:逢坂良太
ライナー・ブラウン:細谷佳正
ベルトルト・フーバー:橋詰知久
アニ・レオンハート:嶋村侑
クリスタ・レンズ:三上枝織
そばかす:藤田咲
リヴァイ:神谷浩史
エルヴィン・スミス:小野大輔
ハンジ・ゾエ:朴璐美
ハンネス:藤原啓治


©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会