◆ペットと接することのできる社会を目指したい

土屋: 改めて現状を考えると、ペットが飼いづらい世の中になっています。松原さんが今感じている事を教えてください。

松原: 土屋さんが、まさに飼いづらいと思っておられることが問題だと感じています。

 もちろん、命あるものですから飼うには覚悟が必要ですが、人間が2万年やってきたことを、急に21世紀の日本人は難しいと思い始めている。ペットは何も変わっていないはずなんで、変わってきているのは私たち人間なのかなと。散歩やトイレの世話、餌を与えることが大変と感じてしまう私たちは…?というと大きな話ですが。

 それだけ仕事や現在の社会で生きていくことが大変になっているんだとも思いますが、犬や猫がもっと当たり前の、身近な存在であって欲しいですね。

土屋: 最近、うちの息子がアオムシを興味津々で飼っています。自然と犬が飼いたいと言ってくるのかなと…。

松原: 現状を知っていれば、子どもたちがそう言ってきた時に家族で会話ができますよね。

 それに、子どもたちがペットと暮らすと色んな体験ができると思うんです。世話をしないと病気になったり、弱って死んでしまったり。かまい過ぎも良くないとか、そうやって他者(自然)との距離感を覚えていくのかなとも思います。

 もちろん、飼わないことも正しい選択だと思います。でも、うちでは飼わないことにするけれど、近所のお年寄りが飼っている犬の散歩を手伝うとか、そういうことでペットと接することができれば理想的かな。

 高齢者に「世話が難しくなった」という理由で捨てられる犬猫が増えているんです。そういう人を、飼っていない地域の人がサポートする、それ自体が楽しい、みたいなのが理想ですね。

 みんなが飼わなくても良いけれど、社会の中にペットがいてみんなが接する機会がある社会を目指したいです。

土屋: なんだか、とても大切な話を聞かせていただいた気がします。最後にお知らせがあれば。

松原: 滝川クリステルさんの財団「クリステル・ヴィ・アンサンブル」さんと、日本動物病院協会さんと一緒に、保護犬猫の認知向上のための活動を始めました。 「WELCOME PET CAMPAIGN(ウエルカムペットキャンペーン)」と言います。

松原: これは保護犬猫の存在をまず知ってもらうこと、そして家族に迎え入れるなら保護犬猫を検討して欲しいという活動です。

 今は、保護犬猫を暮らした経験の在る方からエピソード募集をしています。

土屋: HPを拝見すると、本当に活発的に活動されていますね!

松原: まだまだ、保護犬猫は懐かないとか、飼うのが大変とか、誤解や無知からくる偏見も多いので、それを解消していきたいなと思っています。

 今後、イベントや冊子の配布等行っていきます。こちらの活動についてはfacebookページがありますので、フォローいただければと思います。


土屋: 本当に今日はありがとうございました! 僕自身、今日をきっかけに、ちょっと犬や猫との向き合い方が変わる気がします。

松原: ありがとうございます。こうやって、ペットと直接関係のない場でお話させていただくことが、最も大きな啓発だと思っています。

 是非とも、お子さんが犬を飼いたいと言い出したら、「Do One Good」の譲渡会に一緒に来てください。飼えない理由を、親からではなく第三者から伝える珍しい場なので。

土屋: 飼えない場合も、なんですね。

松原: そうなんです。飼えない理由を団体からお伝えすることができるので、親が悪者にならなくてすみます(笑)。

土屋: 是非一度、伺わせていただきます! 息子にとっての犬は、まだアンパンマンのチーズなので、二足歩行ですが(笑)。

松原: はい、楽しみにお待ちしています!

土屋:松原さん、ありがとうございました!


対談を終えて


松原さんのお話を伺っていると、
「慈善事業だから素晴らしい」だけでは、いけない気がしました。
ペット国内市場規模1兆4400億円。
このお金が、素晴らしい活動をしている方たちに分配出来る仕組みを作る事も大切だなと。
取材後、松原さんと仕組みについて意見交換をさせてもらいました。
「なんだ、お金もらってるんじゃん!」ではなく
良い事をしている人に、その活動で収益が出るように応援したい。
そんな考え方がもっと必要だと思いました。
儲かる為のビジネスよりも、良い事をすると儲かるビジネスの仕組み。
1兆4400億円の使われ方。色々と考えたいですね。

土屋礼央


▼土屋礼央


土屋礼央 オフィシャルブログ
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▼松原賢


プロフィール
1977年、大阪府岸和田市出身。
立命館大学政策科学部卒業後、映像制作会社に入社し、世界遺産や日本の名城など国内外のNature&Cultureをテーマにした番組、作品創りに携わる。
独立後、農業ベンチャーの設立や愛犬家向けライフスタイルマガジンの創刊、犬の殺処分問題を扱うプロジェクトの責任者などを経て現職。
行政、ペット業界、動物愛護団体などに幅広いネットワークを持つ。

一般社団法人「Do One Good」
WELCOME PET CAMPAIGN(ウエルカムペットキャンペーン)