ハーフとして初のミス・ユニバース・ジャパンに選出された宮本エリアナ(右)

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 日本人の母とアフリカ系アメリカ人の父の間に生まれ、ハーフとして初のミス・ユニバース・ジャパンに選出された宮本エリアナが6月16日、国連広報センターの根本かおる所長と共に、キング牧師を主人公にした映画「グローリー/明日への行進」のトークイベントに出席した。

 キング牧師を長編映画で主人公として初めて描いたといわれる本作。黒人の選挙権を求めデモ行進をしていた人々を警察が弾圧した「血の日曜日事件」に端を発し、キング牧師の指揮による大行進が実現するまでを彼の苦悩なども交えて描き出す。

 宮本は映画について「感動したというひと言です」と語る。自身、日本育ちの日本人でありながら、肌の色ゆえに子どもの頃から差別された経験があり、ミスユニバース選出に際しても「純日本人ではない」などの批判にさらされ、人種差別や偏見の撤廃について積極的に発信している。だからこそ「自分はどうしたらいいのか? と考えさせられました。言葉ではなく、ただ歩くだけということが心に響きました。私も、ミス・ユニバースに出たことで『勇気をもらいました』と言っていただくことがあり、言葉だけではないんだと改めて感じました」としみじみと語った。

 根本はフリージャーナリストとして活躍し、2013年から国連広報センター所長として活動しているが、特に2015年から24年を国連が「アフリカ系の人々のための国際の10年」としていることに触れ、映画の中のキング牧師の姿勢を見習い「言うは易く行うは難しですが、粘り強く忍耐強く言い続けることが大事だと思います」と語った。

 宮本は、当初は出るつもりのなかったミス・ユニバース出場を決めた理由について「同じハーフの友達が自ら死を選んだんですが、人種差別について、その友人から相談を受けたこともあったのでショックだったし、(自殺を)止められなかった自分がもどかしかった。世界に訴えられないか? と感じて出ることにした」と明かし、この姿勢を根本は「キング牧師みたいです」と称賛する。

 キング牧師の名スピーチにちなんで現在の夢や目標を尋ねると、根本は「1人1人が自分らしく生きられる社会」。宮本は「Love yourself」と掲げ「人を救うにはまず自分を愛してほしい。私自身、コンプレックスで自分が好きじゃなかったけど、人前で活動しようって思えたので」と訴え、会場は温かい拍手に包まれた。

 「グローリー/明日への行進」は6月19日より公開。