巨人を率いる原監辰徳督は今年で辞めることを決意したのではないか──そんな見方が球界関係者の間に広がっている。

 その憶測を深めたのが10日に発表された巨人と日本ハムの2対2のトレードだった。巨人から放出されたのは矢野謙次外野手と須永英輝投手、日本ハムからは矢貫俊之投手と北篤外野手。巨人ファンは矢野がいなくなることに衝撃を受けた。巨人担当記者が語る。

「矢野は近年、代打の切り札として活躍し、一昨年には球団記録となる“代打でシーズン19安打”をマークした、勝負強さで知られる生え抜き。しかも第2次政権(2006年〜)に入ってすぐに原監督自ら抜擢した選手で、一番のお気に入りと見られていた。

 矢野に出場機会を与えるためというのがトレードの理由になっているが、来年以降も原政権が続くなら巨人で活躍できるはず。放出は“来年から矢野に目をかけてやれないから今のうちに”という親心ではないか」

 もちろんトレードは監督の一存で決められることではないが、就任12年目の大監督ともなれば意向はそれなりに反映されるはずだ。打力に苦しむチーム状態(打率は12球団中11位)にあって、代打の切り札を放出するのは戦略的に疑問が残る。

「交代要員の北は今季、一軍での打率は.000。2008年から野手に転向した選手で、正直、矢野より若いくらいしかメリットがない。戦力アップというより矢野のためを考えての放出だったのではないか」(同前)

※週刊ポスト2015年6月26日号