“カビ人間”を演じる佐藤隆太

写真拡大

 俳優の佐藤隆太が、舞台「ダブリンの鐘つきカビ人間」(東京・渋谷パルコ劇場ほか、全国で上演)のタイトルロールである“カビ人間”を演じることがわかった。佐藤は、「僕なりの、新たなカビ人間の姿をお届けできるよう稽古に臨みます。僕にとっては出発点でもあるパルコ劇場で、新たなチャレンジが出来る事を楽しみにしています」と意気込んでいる。

 同作は、1996年に後藤ひろひと主宰の劇団「遊気舎」で初演された人気作。「人間風車」「Paco〜パコと魔法の絵本〜」などを生み出した脚本・後藤、演出・G2のタッグにより、2002年(大倉孝二主演)、2005年(片桐仁主演)と再演を重ねており、今回は約10年ぶりの公演となる。

 物語は、中世のとある町を舞台に、ファンタジックな世界観と胸を打つ寓話を描き出す。かつて美しい容姿とみにくい心を持っていたが、奇病により容姿と心が入れ替わり、町の嫌われ者となってしまったカビ人間。ある日、本心とは逆のことしか話せない病に苦しむ少女・おさえに出会う。ふたりはひかれあっていくが、周囲の思惑や裏切りに翻弄され、やがて予期せぬ悲劇に巻き込まれていく。

 佐藤の起用は、コミカルさと悲哀を併せ持つカビ人間に、新しい魅力を与えられる人材として、カンパニーサイドからの要望で白羽の矢が立ったという。脚本の後藤は、「居酒屋で『いつか僕も後藤さんの作品に出してください!』と佐藤隆太君が私に熱く語ったのは今から12年も前の事でした」と振り返り、「再会する彼が『カビ人間』になっているとは夢にも思いませんでした。あの時の誠実で正直な彼の瞳を思い出すと、今はなんだか作者である私の心の扉がひとつ開けられるのを感じています」と期待を寄せている。

 舞台「ダブリンの鐘つきカビ人間」は、10月3〜25日に渋谷パルコ劇場で上演。その後、大阪、北海道・札幌、宮城・仙台ほか、各地での公演を予定している。