記者会見に出席したトム・ハーディとジョージ・ミラー監督 (C)HFPA
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 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のハリウッド外国人記者クラブ向け記者会見がこのほど、米カリフォルニア州のサイレン・スタジオで行われ、主演のトム・ハーディとジョージ・ミラー監督が出席。マックス役がメル・ギブソンからハーディに交代したことに関する質問が相次いだ。

 ミラー監督は、「当初はこの映画を2001年にクランクインする予定で、そのときはメルが主演する予定だったんだ」と説明。しかし、米世界同時多発テロが起きて米ドルの価値が暴落し、オーストラリアドルで予算を立てていたため製作費が膨張。その結果、ミラー監督はCGアニメ映画「ハッピー・フィート」を優先することになる。4年の歳月を費やして同作を完成させ、ようやく「マッドマックス」を再開できる環境が整ったとき、今度はギブソンがプライベートでトラブルを起こす。飲酒運転で逮捕された際、人種差別発言をしたため、バッシングを浴びることになった。

 ミラー監督は当時をこう振り返る。「あのとき、頭を切り換えたんだ。そもそもこの映画に登場するのは、前作より30年も年月を重ねたマックスではない。ほとんど変わっていないという設定だ。だから、若い役者に切り替えようとね」。

 白羽の矢が立てられたのは、演技派としてめきめき成長している英俳優のハーディだ。「マッドマックス」の大ファンであるためオファーに興奮したものの、すぐにプレッシャーで悩まされることになったという。「転校生のような気分だった。メル・ギブソンではないマックスをみんなに認めてもらうことができるかどうか、不安でたまらなくなったよ」。その後、「マッドマックス」の真の主役はミラー監督であると悟り、リラックスできるようになったという。「ジョージは36年前にクレイジーで奇妙な映画を作り出し、それから長い年月をかけて発展させてきた。常に新しい要素を加えているから、役者が変わっても別におかしくないと思うようになったんだ」。

 なお、本作に出演するにあたり、ハーディはギブソンに直接報告をしたという。「メルは喜んでくれたけれど、ちょっと変な気分がしたのも事実だ。まるで僕がジョージの新しい奥さんで、離婚した元妻のもとに挨拶に行ったような感じだったよ(笑)」。

 ミラー監督はハーディに会ったとき、初めてギブソンと出会ったときのことを思い出したという。「2人とも恐ろしいほど才能がある。舞台出身で、愛きょうがあるけれど謎めいた危険な雰囲気があって、これはカリスマのある証拠だ。どんな役でもちゅうちょせずに挑戦するし、動物的などう猛さがある。カメラが回り始めるまで、どんな反応をするか読めないところがあって、だからこそ観客は惹かれてしまうんだ」。

 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」は6月20日公開。