結婚を踏みとどまった友人へ送った「魂のアドバイス」が心に響く

写真拡大

誰かに恋愛相談するときに異性の友達の方が案外、的を得たアドバイスをくれることがありますよね。それも同情のない鋭い意見を。

Elite Daily」のこの記事は、シンガポール在住のKeay Nigel氏が、結婚間際から一転、別れを決意した女友達にあてたアドバイスを綴ったもの。親友だからこそ、手厳しくも心のこもったメッセージから、男女の親友像が垣間見えてきませんか?

shutterstock_216062674 (1)

最近、仲のいい女友達が6年間付き合ってきたフィアンセと別れることを決意した、と突然電話がかかってきた。彼らは去年婚約したばかりで、新しい家を買う計画まで立てていただけに、寝耳に水の話。端から見ればすべてが上手くいってるように思えただけに、予想だにしない彼女の告白には、ただ驚くしかなかった。

彼女がその「フィアンセ」と出会ったのは大学1年の時。人生で初めてのボーイフレンドだったらしい。僕を含め、彼女の友達みんなが本当に祝福したんだ。二人は大学時代の4年間ずっと付き合って、ヨーロッパへの卒業旅行へも一緒に出かけるほど、誰が見てもお似合いのカップルだった。

それから彼女は別の州へ引っ越し、二人の遠距離恋愛が始まった。1年ちょっとしてまた同じ街に住むようになり、彼がプロポーズ。もちろん彼女の答えは「イエス」、二人はめでたく婚約。初恋の相手とそのままゴールインなんて、まるでおとぎ話のように進んでいたんだ。

shutterstock_149967929 (2)

ところが、何かが変わり始めた。彼女は突然、結婚を約束した相手との恋に冷めてしまったらしい。自分の気持ちに整理がついていない様子が電話口からも伝わってきた。いったい、何があったんだろう。
困惑の渦の中でもがき苦しんでいるかのような彼女は、電話越しに僕にこう訊ねてきた。

「いまも本当に恋をしているのか、それともただ安心感だけで一緒にいるのか。どうしたらわかるんだろう?」

事の深刻さを感じ取った僕は即答ができず、明確な答えを返したい旨だけを彼女に告げて、それから数分の沈黙が二人を包んだ。重い口を開いて、僕はこう切り出したんだ。

「誰かを求めることと必要とすることは違うってことだよ」

僕の意図はこういうこと。
例えば、彼女はオシャレな鞄が欲しい。でも必要というわけじゃない。どれだけそれが欲しいかは当然、そのモノによってそれぞれだ。「何としてでも手に入れたい」かもしれないし、「できれば欲しい」という程度かもしれない。一方で、誰にとっても酸素は必要。欲しいと考えることなど誰もしないけど、人間にとって不可欠なもの。

shutterstock_176863070

もちろん、「欲求」と「必要」が同じになるときもある。もし、あなたが海で溺れたなら当然、酸素を求めるし必要なように。わずか数秒の間だったとしても、人生と同じように酸素を求める、文字通りに。たいてい僕らは失って初めてその価値や必要性に気づくことが多いから。「欲求」と「必要」がまったく違うこともあるけど、両者は大抵、似たような性質を持っている。

「じゃぁ愛ってなんなのよ?」彼女の質問に僕はこう答えた。

「必要なものが欲しくなり、欲しい物が必要なこと。それが愛なんじゃないかな」

もうちょっと説明すれば、ほとんどの愛は「欲求」から始まると思っている。恋に落ちるとき、心の底からその人を手に入れたいと願うはず。そして、少しずつ時間と共に相手に慣れていき、その人なしでは生きられないと感じてしまう。これが「欲求」と「必要」が同じになった瞬間。こうなったとき、初めてそれは「愛」と呼べるものになるのでは?

心も体もその人を求めて、夢中になってしまう。自分の感情も物理的な「欲求」も、すべてが愛する人で満たされることを一心に願うもの。まるでその人がいなければ生きていけないような状態だ。一方、相手はこの気持ちを感じ取ると、自分を受け入れてくれる相手の存在を知るから安心できる。

ある意味、愛は心地よい領域で、避難場所にもなる反面、自分も相手も、もしかしたらものすごく傷つく可能性のある表裏一体の概念だと思う。

shutterstock_262979978 (1)

別れてすぐは愛情を求めてしまうもの。心地よい場所から身ひとつで放り出されたら、誰だって安心できる場所が必要なはずだから。友達はもはや、元フィアンセを「ボーイフレンド」や「恋人」としては求めていないが、「まだ好意が残っているから困惑している」と認めた。
だけど、彼女が感じてるその気持ちはもはや、愛じゃない。それを説明したくて僕は言葉を続けた。

「もしヨリを戻したとしても、幸せは長くは続かないはずだよ。もはやそこに愛がないのに今キミが彼を必要と感じるのは、彼といるのが心地よかったからさ。つまりそれは哀愁。6年の交際の後で一人になることを思えば、彼は安全な選択だよね。でもこの中途半端な愛に落ち着いちゃったら、キミは一生幸せになれないかもしれないよ」

彼女は僕が言っていることが正しいと分かっていた。僕も自分が正しいと理解していた。でも、そんな難しいことを彼女に求めるのは、偽善者気取りに他ならない気がじつは僕の中でもしていた。それでも、あえてこう言ったのは僕のアドバイスを受け止めて、自分の人生を切り開いていかなければいけないのは、彼女自身なのだから。

shutterstock_227423068

別れが簡単だなんて思う人はいないはず。ましてや結婚まで約束した関係ならば、なおさらだろう。それでも、結婚式の当日に逃げ出すよりはずっとましだったんじゃないだろうか。

「愛は決して完全な白黒なんかじゃないよ。僕だって80%くらいはグレーなんじゃないかと思ってる。愛はまるで魔法のように、一瞬にして幸せと喜びを全身に満たしてくれる。でも、消え行く際もまた一瞬、そういうことだってあるよ」

「欲情」だって愛の一部だけど、愛は誰かへの欲求だけでは語りきれない。はかなくて気まぐれ…。誰かが必要だけど、飽くなき欲求がない限り、それはただの哀愁か怠けた依存にすぎないだろう。
彼女も僕の言葉に少し納得がいったようだった。どれだけのエールになるか分からない。でも、僕は最後にこうアドバイスを送った。

「納得いかないまま自分を受け入れるのはもう止めよう。心地いい場所から抜け出たっていいじゃないか」

哀愁だけにいつまでも浸っているわけにはいかない。なぜって、欲求を失ってしまった愛はもはや、抜け殻のようなものだから。もっと自分に合う人を探すための時間にしよう。そうやってまた、自分に相応しい愛を手に入れればいいんだから。

Licensed material used with permission by EliteDaily