出会い系アプリ「Tinder」のDV防止広告が話題 アメリカでは毎日3人の女性がパートナーに殺されている
日本でもじわじわと人気が出ているマッチングアプリ「Tinder」に、DVを防止する広告が登場しました。
Tinderは近くにいる異性と出会えるマッチングアプリ
「Tinder」とは、Facebookと連携して位置情報を使った無料のサービスで、自分の近くに住む異性と会えると話題のマッチングアプリ。
操作は簡単で、登録されている異性の写真が現れ、スワイプ操作で興味があるかないかを選んでいきます。興味があれば「いいね!」を押し、興味がなければスワイプして次の人の写真へ。「いいね!」を押した相手も自分に「いいね!」を押してマッチングできれば、メッセージのやり取りが可能になります。
Tinder=「燃えやすい」という名前の通り、気になった近くにいる異性と惹かれ合う確率が高いということで、海外で大人気となりました。日本でも若い男女を中心にじわじわと人気が出ているアプリです。
優しい表情の男性がスワイプするごとに怖い顔に
例の広告はこの独自の操作方法を利用しました。こちらにほほ笑んでいる優しそうな男性のフェイク写真をスワイプしていくと、徐々に不機嫌な顔になり、最後には怖い顔でカメラに向かってパンチしようとしている写真へと変わっていきます。
フロリダにある家庭内暴力センター「Women in Distress」が、広告代理店「Bravo/Y&R」と取り組んだこの広告。広告代理店は、女性に対して、「優しくて素敵な男性も変貌する可能性はある。そのサインを早く見つけてほしい。そして大事になる前に、早く助けを求めてほしい」とコメントしました。
毎日3人の女性がパートナーから殺されている
Relationship abuse=「関係乱用」とは、現在、もしくは過去のパートナーに対して、その関係性を利用して相手を支配する行動のこと。DVだけでなく、行動の強要やレイプなども含まれます。アメリカでは社会問題になっていて、毎分20人の人が親密なパートナーから暴力を受け、毎日3人の女性が現在、もしくは過去のパートナーから殺されていると言われています。
広告に登場したフェイク写真は、漫画のようにも見えるのでリアリティに欠けるものがあるとも指摘されてはいますが、こうした広告が異性と手軽に出会えるマッチングアプリに登場することで、利用者がこれから出会うパートナーとの関係性について、しっかり考えるきっかけになるのではないでしょうか。
参考記事:ADWEEK
(石狩ジュンコ)