土屋礼央の「ざっくり聞くと」(第5回)〜女の花園!?知られざる宝塚ファンの掟〜
◇「宝塚ファンからすると、AKBシステムなんてかわいいもの」
土屋:ファンクラブって公式ですか?
あやか:ファンクラブは私設です、本人公認ですが。
土屋:お金の出入りがかなり危険な香りがしますね…。
あやか:お金については……………きかないで………………。
そらみ:グレーですね(笑)。
土屋:ファンクラブに年間支払うお金は?
あやか:会費は、普通のミュージシャンのファンクラブなどと同じで、年間5000円前後。あとは、公演ごとに入り待ち出待ち用のストールなどを買います、これが4、5000円くらい。入り待ちでみんなおそろいのストールを巻くのは、スターさんが来た時にどこに自分のファンがいるのか一目でわかるように目印で、という意味もあります。それにチケット代。
そらみ:お金に関しては、払えば払うほど少しずつ待遇も変わります(笑)。
あやか:チケットたくさん申し込んだほうがいい席をいただける、なんてことも。
土屋:宝塚ファンからすると、AKBシステムなんてかわいいものですか?
あやか:かわいいもんですよ! 少なくても、CD代を払ったら、CDは手に入りますから。宝塚は、ただお金だけ払うことも多い(笑)。
そらみ:でも、ファンクラブに入るとスターさんとの距離は近くなりますからね。
あやか:そうですね。顔と名前を覚えてくれたり、かなり親しくなる場合もあります。
そらみ:そうなると、全て許しちゃう(笑)。会えるだけで、喋るだけで幸せ。
土屋:あやかさん、ぶっちゃけ数百万使ってません?
あやか:「宝塚にハマってなければ家が買える」って、周りの友達はみんな言ってますね(笑)。
土屋:!!!!
そらみ:私も…それに近いかも。
土屋:ちょっと宝塚見てみたいと思えてきました。それぞれの組の特徴ってあるんですか? 初めてみるなら、この組とか。
あやか:オススメの組というより、演目ですね。
そらみ:そう、組より演目。
あやか:よくテレビで見るような大きな羽根を背負ったスターは、「ベルばら」には出てこないんです。宝塚的には一番有名な演目なので、みなさん「『ベルばら』なら見てみたい」とおっしゃるんですが、初心者にはオススメしません。
そらみ:ショーを見てほしいかな、初めての人は。
土屋:ショー? 北島三郎、コマ劇場みたいな事ですか?
あやか:宝塚の演目は基本的に、1時間半のお芝居と、1時間のショーで構成されているんです。雑にいうと、お芝居とは別に「マツケンサンバ」みたいなやつが1時間ついてる感じ。5月15日から6月14日まで東京宝塚劇場で行われる花組さんは初心者向け。ミュージカル『カリスタの海に抱かれて』と、レヴューロマン『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』の2本立てです。
土屋:どんなところがオススメですか?
あやか:新トップコンビのお披露目公演で組全体も勢いがありますし、お芝居は大石静さんが脚本を書かれたオリジナル作品で、わかりやすい内容。それから、『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』は日本の四季をテーマにしていて、衣装にもお金がかかった豪華なショーなんです。
そらみ:今の花組さんは、単純に見た目も美しい。美形ぞろいですよね。